大船渡市でBRTに乗車

釜石市を後に、大船渡市へ入りました。大船渡市は今回の災害では370名の方が犠牲になられています。また、 建物被害5,539世帯です。

大船渡線BRT

バス高速輸送システム(BRT[Bus Rapid Transit])

ここでは、今回の視察の目的の一つである、大船渡線BRT(バス高速輸送システム=気仙沼-盛間43.7キロ)に乗車体験をいたしました。

専用道が完成しているのは、今のところ盛駅から大船渡駅までの1区間(1.9キロ)ですが、BRTへの乗車は、フランスのナント市にて乗車して以来で、もちろん、わが国のBRTへの乗車は初めての経験です。2013年4月に運行を再開した、三陸鉄道南リアス線(盛-吉浜間)と同一ホームで乗り換えできるようになりました。

盛駅構内

岩手県大船渡市にある盛駅(さかりえき)乗り場


大船渡線BRT

岩手県大船渡市にある盛駅(さかりえき)

盛駅で乗車券を購入、さっそく乗り込みました。運転手さんの後方、最前列の座席に座りました。既に数人の乗車客の方々がいて発車を待ちます。運転手さんの合図で発車します。駅員さんがホームから運転手さんに手をあげて合図を送りました。
車中バス専用路線
確かにバスですので、感覚はバスなのですが、軌道は専用のレーンが整備されていて、横からのクルマや人の侵入はありません。途中で、踏み切りがあり、クルマや自転車、歩行者は赤信号で、BRTの通過待ちをしています。これは、電車と同じ理屈です。こうして、被災して不通となった大船渡線の沿線に造られた専用軌道沿いを、BRTは快走します。これは良いな、と思ったころに大船渡駅に到着・停車です。乗車券を機械にかざして降車しました。

大船渡駅

大船渡駅

大船渡駅は無人駅ながら、待合所には電子案内板で運行状況が表示され、また、トイレもきれいに設計されています。ここから先は、一般道に入り、通常の路線バスと同じスタイルで運行されます。

BRT踏切

BRT踏切

ここでわれわれは、遮断機の設置されている踏切まで戻り、次のBRTを待ち、その周辺の通過交通の状況と踏切の処理について見学しました。乗車客も結構いるように見えたこともあり、こうした新たな試みが一歩一歩進められていることに、確かな復興の足音と、喜びを感じることが出来ました。