遠野市「希望の郷『絆』」

遠野駅

遠野駅


北上駅から東へ一路進路をとり、遠野市へ到着しました。
ここは、日本民俗学の創始者であり、近代日本の生んだ思想家、柳田国男の『遠野物語』であまりにも有名なまちです。かつて、大学生の時(30年以上前)に民俗学の旅に新宿から夜行バスで訪れ、河童池などをたずねた記憶がよみがえりました。
遠野は震災のおりに全国から支援団体やNPOが集結した拠点のまちです。その理由は、沿岸部から比較的近いまちでありながら内陸に入っているため、津波の被害は受けなかったことと、従来からNPO活動や社会福祉協議会活動などが盛んであったなどの理由が指摘されています。
遠野東大

東京大学の活動拠点


また、東京大学が被災地支援活動を進めるうえで大活躍をされたまちです。鎌田先生に遠野市役所の近くにある東大の活動拠点へご案内頂きました。宿泊機能や市民や支援団体の方と対話ができるスペースなどがあり、工学研究科博士課程の学生が1年間派遣され、仮設住宅の設計や自治会等の組織のサポートを行うなど、積極的な活動をされたそうです。
希望の郷「絆」
こうして建設された仮設住宅「希望の郷”絆”」へ参りました。通常のプレハブ住宅と異なり、地元産の木材を使った建築で、建物だけでなくデッキや周辺の造作も木製です。全体の意匠に見事な工夫がされている様に驚きました。隣地に公園もあることも、景観や日々の暮らしにとってプラスの効果があると感じました。
希望の郷「絆」