かねてから友人のM女史が、長野の東御市にログハウスを建てて、そこでワイン畑を始めた知らせを頂いていました。定年退職して時間が出来たら、必ず訪問させてくださいとの役を果たすべく、気の置けない友と3人で、お伺いいたしました。
上越新幹線で向かい、JR上田駅で待ち合わせをして、レンタカーを借りて、「えぼし農園」を目指してクルマを走らせました。かつて前任校の時にゼミ生を連れて訪れて以来となりますので、およそ15年ぶりの現地入りとなりました。ご夫妻で歓待頂き、葡萄畑を見学させて頂いた後で、自慢のログハウスにて、ログハウスを見学させて頂き、その後で、収穫されたブドウで醸造した、これまた自慢のワインを頂きました。昔話に花が咲き、あっという間に夕刻となり、すっかり酩酊してしまいました。地元産のチーズをつまみに出してくださいましたが、友との語らいの時間は、ワインの他につまみは要りません。
本当に心からくつろぎました。
少し酔いを醒ましてから、ワインの醸造をしている、アルカンヴィーニュ(日本ワイン農業研究所)を訪問させて頂きました。合言葉は、「ワインをつくる人と愛する人が集うワイナリー」です。著名人である玉村豊男さんが主宰されています。丁寧に施設内をご案内頂きながら、コンセプトと活動内容、目指すべき方向性と夢を語ってくださいました。詳細は下記のHPをご覧くださいませ。素晴らしい言の葉が綴られています。
さて、宿は、東京都大田区休養村「とうぶ」です。ここも本当に十数年ぶりの宿泊となりますが、丁寧にメンテナンスがされているためでしょうか、まったく古さを感じませんでした。施設内の天然温泉、濁り湯の金原温泉に入湯しましたら、昔の思い出と感動が次々と蘇って参りました。料理も自慢の品が次々と運ばれてきました。若鮎の焼き物は、地元の名産のようです。東御市特産の地ビール「OH!LA!HOビール」で乾杯、優雅な時間を楽しみました。
朝は、広い庭を散策しました。丁度、ラベンダーの青ムラサキの花が見頃です。蜜を求めて、大型のハナアブが群れています。
少しだけ、コスモスの花も見られました。
のんびりとした時間が流れます。
旅の仕上げは、信州上田駅前、明治20年創業「東都庵」にて、くるみ蕎麦を頂きました(くるみのお蕎麦は初体験)。
確かに移住定住に全国屈指の人気を誇る長野県です。
古来からの歴史文化、突き抜ける自然景観、フルーツをベースとした特産品、趣ある温泉、センスの良い食文化とワイン、日本酒、そして地域の皆さまの品格と洒落気を改めて感じた「大人の休日」でした。
番外編のお話です。
長野から帰り、本場信州の蕎麦は誠にうまかったと報告したら、羨ましい、美味しいお蕎麦を食べたくなった、と相成り、定番の富士そばではなく、奮発して、総本家更科堀井(立川伊勢丹店)にて「十割蕎麦」を頂きました(流石に逸品:蕎麦粉は茨城産との説明)。
数十年前、うまい蕎麦を食べようと、わざわざ麻布十番本店まで参りましたが、お目当ての蕎麦を注文する前に、せっかく来たので、江戸っ子気分を出そうと、日本酒のお供に、板わさ、蕎麦味噌、卵焼き、にしん棒煮、等を次々注文、友と大いに盛り上がり、予算を大幅に超え、蕎麦を食べずじまいとなった、若き日の記憶が甦りました。