函館現地調査③


函館調査二日目の朝は、海岸沿いの倉庫街を散歩いたしました。
北海道では小樽、関東では横浜、関西では神戸、九州では北九州門司などが有名ですが、無論、ここ鎖国から開国・開港の地である函館の倉庫街も見事であります。
こうした倉庫街を活かした街づくりは、欧州でも広く普及しています。
岡山大学が国際学都都市としてきたフランスのライン川流域のまちストラスブール市、そして港町ではナント市、ボルドー市、さらにはパリ五輪を活かして更なる展開をしたパリ市成功事例があります。
今回は寿都町の北前船の鰊御殿を見学させて頂きましたが、ここ函館の港地区の整備など、日本にもさらにこうした歴史遺産を上手に活用した都市再生の可能性は、数多く残されているのではないかと改めて感じました。

ところで、現在、函館では、ホテルの「モーニング競争」なるものが勃発しています。朝から「いくらかけ放題」はじめ新鮮な魚介を好きなだけ盛れる海鮮丼を提供するホテル、朝からシャンパンをふるまうホテル、こうしたサービス競争で、ホテル市場が多きく動き、宿泊スタイルに大きな刺激を与えています。
今回宿泊のホテルでは、このオリジナルな盛り付けができる海鮮丼を朝から頂戴いたしました。朝から海鮮丼は初の体験です。そしてスウィーツも美味しく頂きました。

さて、函館市現地調査の二日目、7月4日は、まず函館駅前に軒を連ねる「函館朝市」を見学いたしました。築地の場外に引けを取らない広い市場が朝から活況を呈しています。食堂街、様々な北の魚が所狭しと店を連ねます。もちろん、乾物専門店はじめフルーツや野菜を売るお店など見るものを飽きさせません。また、空いている区画がありましたが、ここは、場所代を払えば、だれでも自分が収穫した品々を販売するお店を開けるそうです。大勢の観光客で賑わっていました。

次に、しばし車を走らせて頂き、地元函館市民の皆さんの台所と言われる、「函館自由市場」へご案内頂きました。こちらは、魚種も庶民的であり、価格も朝市よりも廉価な印象を受けました。名物イカの専門店では、流れ作業でイカを調理されていました。また、鮭をさばく店主の包丁さばきに見とれました。ここもいつまでも眺めていたいスポットでした。こうして、主に観光客用の函館朝市と市民用の函館自由市場で地元食材を視察させて頂き、大満足でした。