個人金融の視点からSDGsを考える

2月5日から7日の3日間、「ひとりも取り残さないための金融」の視点からSDGsを考える学習会が東京のお茶の水で開催され、研究者の立場から参加いたしました。

経済格差が個人生活でも進み、生活保護世帯や無貯蓄世帯が増えていますし、貸金業法の改正で減少した自己破産者数が、ここ数年再び増加傾向を示し始めています。

こうした社会現象への対応は、ひとりも取り残さないために金融セクターや金融サービスとして何ができるか、まさにSDGsのゴールの一つでもあります。

朝は時間がありましたので、神田明神へ参詣いたしました。

江戸町火消しをシンボルとした防災の碑をみつけましたので、防災祈願をいたしました。

さて、学習会では、北海道から沖縄まで全国から参加者が集い、徹底対話とワークショップも含めて議論を重ねました。
SDGs開発目標8「働きがいも経済成長も」をゴールに掲げた、社会的保護の提供、強制労働と児童労働の撤廃、生産性の向上、若年雇用問題への取組み、中小企業と技能開発、等に関する項目別ターゲットによって補強されるこの目標は、世界中の人々や各国政府の社会経済的ニーズに対する不可欠な目標です。

今回は特に、主なターゲット8.3:生産活動や適切な雇用創出、起業、創造性、およびイノベーションを支援する開発重視型の政策を促進するとともに、金融サービスへのアクセス改善などを通じて中小零細企業の設立や成長を奨励する。

主なターゲット8.6:2030年までに、就労、就学、職業訓練のいずれも行っていない若者の割合を大幅に減らす。

主なターゲット8.10:国内の金融機関の能力を強化し、すべての人々の銀行取引、保険、および金融サービスへのアクセス拡大を促進する。

について注目して3日間にわたり真剣な議論が進められました。

また、翌週明けの2月10日は、人口減少や格差社会、そして東京一極集中や財政不足が進む中、人の暮らしを支える『ひとりも取りのこさないための金融包摂』とは何かを考えるSDGs研修会が開催されました。

対象は北海道、早稲田、明治、法政など、卒業を控えた大学生です。

若者は、雇用の携帯から年金問題まで、いまの日本の将来に不安を抱えています。

多くの意見が出ましたが、続く懇親会でも、様々な課題に対する質問や感想が出され有意義でした。

SDGsが2030年の目指すべきゴールを示唆する通り、本当に具体的なアクションプランや答えを出すのが難しい時代になってきたと感じます。

同時に岡山大学生との違いも感じることができ、自らの学びとさせて頂きました。