人生最良の時をすごす 

わたしが顧問や指導をつとめるサークルや地域活動で活躍する学生たちの集団に「岡山大学まちづくり研究会」(瀬戸内市裳掛地区)、「おかやまプロスポーツ文化まちづくりサークルSCoP」(岡山市奉還町&スポーツをつなぐ)、「新見市環境保全型森林ボランティア活動」(新見市神郷地区)があり、広い意味で地方創生をゴールに掲げ、さらに最近ではSDGsを意識した活動を展開しています。

この3つのまちづくり系学生サークルが、12月15日、岡山大学と岡山市が共同運営する、まちづくり拠点「西川アゴラ」にて合同活動報告会を開催しました。


「岡山大学まちづくり研究会」は、少子高齢化や人口減少が進む瀬戸内市裳掛地区において、地元の裳掛小学校の生徒も減少傾向にあります。それを食い止める一助になろうと、週1回放課後の「寺子屋」活動の支援や子供たちの見守り、運動会への参加、空き家の再生による小さな拠点作りと活動、耕作放棄地対策(収穫物の大学祭での販売による地元PR)、地元の「どんど祭り」への参加、移住定住者の裳掛地区への誘致活動支援、地域住民の皆さんとの交流イベントの企画運営、情報誌「まちけん通信」の発行などの社会連携活動を展開しています。

「おかやまプロスポーツ文化まちづくりサークルSCoP」、このサークルは「~百年続くプロスポーツ文化を岡山に~を合言葉に、お隣の広島カープ、阪神タイガースに押されスポーツのイメージの薄い岡山、しかし岡山にもファジアーノ岡山や岡山シーガルズといった地域密着型のプロチームが誕生しました。この街をスポーツで盛り上げたい!そのためにも“まちなか”から学生の若い力でスポーツを発信したい! そんな想いからSCoPは、2013年から商店街を拠点に活動を開始しました。」と活動の目的や趣旨を謳っています。

「新見市環境保全型森林ボランティア活動」は、新見市の森林状況は、森林面積79,327haの大部分を民有林が占め(59,292ha)、林野率は約87%です。また、人工林率は約59%で、その大部分はスギ・ヒノキ(94%)で占められています。しかし、木材材価の低迷、林業従事者の減少・高齢化等により、市内の森林施業の実施は年々困難になり、間伐等の保育作業を緊急に必要とする人工林が増加しているのが現状です。こうした状況は全国のあちらこちらで発生していると思われます。こうした現状を打開する手段として、大学生が地域の専門家の指導を受けながら、一般社団法人人杜守(ひとともり)が主催され、新見市、新見市森林組合、林野庁など多くの関係者が連携して、さらに岡山県備中県民局が後援しながら、年2回、新見市の健全な人工林を造成する「環境保全型森林ボランティア活動」を実施しています。

この日は、現役の学生に加えて、OB、OGも大勢集まってくれました。こうして3団体から、現在の活動の様子、実績や気づき、そして今後に向けた課題が報告されました。

その報告を受け、続いては3つのグループに分かれて、今後の活動をより良いものにしてゆくために何が必要か、各人の思いを「自分事として表明しあい、その思いを持ち寄り、それらを一つにして組織力を高め合う」ことを目的としたワークショップが開催されました。

こうして学生や卒業生たちは相互に交流しながら互いの活動を理解・共有して、さらには互いが助け合いながら活動を強化する道筋を検討しました。
それが本日の合同報告会の目的でもあります。

会は無事に終了となり、そのあと、西川緑道公園界隈にある貸し切りのパーティ会場へ移動、3つの団体の交流会、また現役生の卒業生への就活や進路相談を兼ねた懇親会に合わせて、わたしの還暦祝いをサプライズで開催してくれました。


学生たちからは、次々と心のこもった祝辞に続き、赤いチャンチャンコや花束、そして数々のプレゼントを頂きました。

また、この日のためにと、ずいぶんと時間をかけてくれたのだと思いますが、還暦を祝うメッセージビデオを上映してくれました。

多くの学生や卒業生とも記念撮影をさせて頂き、〆の挨拶では、「教員冥利に尽きる」との万感の思いがこみ上げ、思わず目頭が潤んでしまいました。

もうしばらくは頑張りますが、本日にて、大学教員生活に大きな区切りをつけて、思い残すこと無く余生のモードに入ることができると、しみじみ感じることが出来ました。

素晴らしい心遣いと心尽くしをくれた学生たちに心から深く感謝申し上げます。

先の9月29日、小職の誕生日に開催してくれた学生たちや岡山シーガルズの皆様による還暦祝いに続き、改元された令和元年の暮れに、感動の人生最良の時間を過ごすことができました。