久しぶりの平福宿

備前を後にして、国道2号線を東へ走り、兵庫県に入り、途中から2号線を左折、千種川を北上して佐用町を目指しました。川沿いにある笹ヶ丘公園で、持参のお弁当を食べてひと休みです。この公園には、町営の温泉施設があり、さらに全長100メートルのビッグスライダーからは、子供たちの歓声が聞こえてきました。眼下に千草川を眺めながら、息抜きの時間です。

佐用町で旧出雲街道を越えて、平福に入りました。ここは因幡街道の旧宿場町。佐用川沿いには旧家群や土蔵群などの古い町並みが保存されていますが、なんと言っても対岸の川端から水面に移る町並みの風景が見事です。宮本武蔵初決闘の地もあります。ぶらぶら歩きを楽しんで、「農村カフェ」の看板につられて長屋門をくぐりました。お庭が見事な旧家をカフェにしつらえてあります。老夫婦が出迎えてくれ、丁寧にいれたコーヒーでもてなしてくださいました。

ここは、宮本武蔵が幼少期に義母に育てられた歴史を持つ、大庄屋「旧田住家」住宅であるとお教えいただきました。庭には数百年の時を刻んできた古池があり、この時期に咲く「冬桜」が咲き始めでした。大学生たちが合宿に来て、街道の宿場町として栄えた歴史や文化のすばらしさ、また一方で、急激に進む高齢少子による過疎化と向き合う現状の課題を話し合うそうです。岡山県からは美作大学の学生が実践型の授業で宿泊しながら地方創生を話し合うとお聞きしました。

最後に、長屋門を案内していただき、陳列・展示されている歴史遺産の品々を説明して頂きました。

平福宿を後に、西粟倉まで参り、道の駅で休憩して、露天に並ぶ松茸、自然薯、アケビなどを眺め、温泉「湯~とぴあ 黄金泉」につかってから帰路につきました。