岡山市民にながく愛されてきた三丁目劇場が、来年3月末で閉館となります。商店街の低迷や娯楽の多様化、そして吉本の撤退に加えて、残念ながら建物の老朽化や耐震化の課題をクリアできないなど、複合的な要因があるようです。
三階建てで延床面積1383.87平方メートルを誇る「三丁目劇場」ですが、その設置目的を同劇場のHPを引用すれば、“岡山市の代表的商店街である表町商店街の南部地区は、日本有数のサーカスである「木下サーカス」発祥の地で、大衆演芸場「千日劇場」や映画館が複数立地する岡山市最大の娯楽街であったが、往時に比べると通行量は減少し、衰退が目立つ地区となっていた。この地区を活性化していくためには、娯楽機能を一層強化していく必要があった。
この「三丁目劇場」は、こうした表町商店街南部地区の、さらには岡山市中心市街地の活性化のため、演芸・音楽・芸術など、市民に楽しさと感動を与える”都市型感動産業”誘致の拠点施設として、また文化活動を行っているサークル・市民団体等の発表の場として整備したものです。”と掲載されています。
12月8日のこの日も岡山大学の落語研究会が利用するなど、庶民の娯楽や演芸を支えており、地域の人や学生たちからも愛され惜しまれながらの閉館です。
この日、岡山大学、環太平洋大学、ノートルダム清心女子大学から集まった10数名の学生たちは、現地とその周辺を街歩きしたあとで、岡山県立図書館の2階をワークショップ会場に、閉館後の新たな利用方法を探るべく、地域の強みや賑わい創出に向けたアイデア、空き店舗対策、地域社会の課題を解決すべく地域コミュニティ再生への活用方法などを議論しました。
3都市シンポジウムと重なったため、終了間際に駆けつける格好となりましたが、学生たちのアイデアや意見に、企画した岡山市経済局の皆さんからは、感謝いただきました。
休日返上で参加した本学の学生に、再び商店街に繰り出し、パスタをご馳走したあと、カラオケBOXにて現代の庶民娯楽でひと時を過ごしました。彼ら彼女らが選曲した、ほとんどすべての歌手を知りませんでした。逆に学生たちが小職に気を使ってくれました。移ろいゆく時代の流れを痛感しました。
「三丁目劇場」跡を考える「街なか賑わい再生ワークショップ」へ学生参加
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