三重県で過ごし、お盆休暇の最後、岡山へ戻る8月15日は朝から滋賀県へ入り、甲賀の里に立ち寄り忍者屋敷を見物しました。伊賀(三重県)から甲賀(滋賀県)へと歴史三昧の旅です。本物の鎖帷子(くさりかたびら)や武具、錦絵が陳列してあり感慨無量です。また、日本全国に忍者はいたらしいということも資料から窺い知ることができました。可愛い忍者人形を自分の土産にゲットしました。
次に、NHK大河ドラマ「おんな城主直虎」で人気の彦根へ参りました。彦根は大勢の観光客で賑わっていました。お目当ての彦根城、その築城は、徳川家康の命により20年の歳月をかけ築城、城郭の完成は1622年とされています。井伊直孝は大坂冬の陣で兄直継に代わって出陣し、その功績によって家督を継ぎ、夏の陣で大功をあげ、井伊直政に劣らぬ武将と賞賛されました。直孝は、秀忠、家光、家綱の三代にわたって将軍の執政となり、幕府政治確立にも貢献して、彦根藩井伊家を35万石までにしたと記されています。
さて、お盆の15日とあって、護国神社は「みたままつり」でありました。お天気に恵まれすぎの猛暑、大汗をかきながら彦根城の天守閣をめざします。天守閣は30分待ちの看板が出ており、時間の都合もあって拝観料は支払うも断念しました。途中、琵琶湖を見渡せるスポットがあり、しばし足を止めて見惚れました。帰りは西の丸に近い黒門側へ下り、名園で名高い「玄武園」を巡りました。庭と池から眺める彦根城も見事な景観美です。歴史遺産は本当にすばらしいと感じる瞬間でした。お濠沿いにお城を半周して元の二の丸佐和口へ戻り、開国記念館へ入館しました。ここには「おんな城主直虎」コーナーが設置されていました。
こうして彦根城を見学して、次は人気のエリアと言われている「夢キャッスルロード」へ参りました。通りは白壁にいぶし瓦、黒格子に統一されており、江戸時代の城下町の賑わいを再現したつくりになっています。地元にちなんだ商品やレトロ感を漂わせながらも新しい感覚の商品を提供する店が軒を連ねます。特に近江牛を使ったお店が多いのに感心しました。今回は、伊勢松阪、伊賀、近江と日本を代表する牛肉の名産地を訪れましたが、結局、予算不足でありつくことができませんでした。
それから四番町スクエアと命名された「彦根の台所」として賑わった本町市場商店街を再現したスポットまで歩きました。ここは大正時代の風情で、その違いを出しています。この辺りは、城下町ならではの鍵辻の場所も道路空間の再配分を上手に行い、逆に交通安全に配慮した、歩いて楽しいまちづくりを目指している印象です。この一帯が若者や外国人観光客には人気のエリアになっています。一方で、彦根駅まで戻る、中央商店街、おいでやす商店街、佐和町商店街は、シャッターの降りている店が多く、伝統的な元気のない商店街になっているとの印象を持ちました。まさに明暗の関係です。
限られた時間ながら、こうして徒歩で彦根のまちを楽しませて頂きました。下着は汗びっしょりです。
彦根に別れを告げて、新幹線がある一駅隣の米原駅へ参りました。ここは、内閣府から地方創生人材支援制度で派遣された際に、すっかり飲み仲間になったN総合研究所から派遣されたM氏が担当した町です。小職が井原市、M氏が米原市と「原」つながりも親近感を呼びました。少し時間があったので下車してみますと、確かに東海道本線と北陸本線の接続駅で新幹線の停車する駅とは思えない、ちょっと駅前が寂れすぎの印象です。
先ほどの彦根市や米原市の向こう隣の長浜市は人気の観光地として元気です。懇親会での彼の苦労話がよみがえりました。とは申せ、駅前におしゃれなお店を発見、アイスコーヒーを注文して涼をとりました。
お盆休みは無事に終了、神社仏閣や城の感動や感激を振り返りながら岡山への帰路につきました。