77回目の終戦の日

お盆休み、第2次世界大戦が終結して77回目のお盆は、岡山県内で過ごしました。
8月15日、岡山市役所の業務開始に合わせて障がい者福祉関係の手続き書類を提出しました。
岡山市は新庁舎の建設に向けて市役所駐車場の解体が進んでいます。
さて手続き済ませ、一路、国道53号線を北上して奥津温泉をめざしました。
そして津山市から鏡野町奥津から真庭市湯原、蒜山、新庄村を廻るルートです。

途中の岡山市御津で、みつの里に立ち寄りました。ここは地元農家から、野菜や果物を直接仕入れて、減農薬・低農薬栽培で育てられた農産物を取り扱うのが特徴です。
おかやま特産の桃が店頭に並べられたばかりでしたので、シーズンの夢白桃の最高級品を親戚に宅配で手配しました。ここでは山形県尾花沢産の見事なスイカが並んでいましたので、これは自宅用に一玉買い求めました。
さて、次は、道の駅久米の里でトイレ休憩をとり、お昼のご飯として卵焼きで巻いた太巻き寿司を買い求めました。奥津温泉に到着してからベンチをお借りして昼食としました。

そして登録有形文化財の奥津荘に立ち寄り入浴をさせて頂きました。
ここのお湯は、湯船の中から足元に自墳する加水・加温や循環がない純粋な温泉です。
鍵湯の湯船の丁度真ん中あたりに座りますと、お尻の下から湧いてくるのが分かります。
透明な気泡のあぶくもプクプク湧き出すので、何とも言えない気持ちの良さを感じられます。
また、お昼時で、他にお客さんが居なくて、貸し切り状態でしたので、かけ流しで湯船からあふれ出す湯口の縁あたりの洗い場に頭を置いて横になりますと、源泉かけ流しのお湯が後頭部を伝いゆるゆる流れます。まるで天然の岩盤浴の気分を味わえました。
ゆっくりとお湯を堪能した後は、宿の玄関の椅子で少し休ませて頂きました。
広い玄関に入ってくるさわやかな風が本当に心地よく火照った身体をクールダウンさせてくれました。

さて、奥津から山を越えて湯原へ回ることにいたしました。
途中は、結構、急なカーブが連続する狭い山道であり、対向車はほとんどありませんでした。
山中から里へ降りましたら、そこは社(やしろ)地区です。
中世平安の時代から栄えた地所で、棚田が見事な地区であり、また延喜式に記されている式内社である神道の「式内八社」があり、そのなかでも佐波良・刑部(さわら・ぎょうぶ)神社には樹齢1000年と言われる佐波良大杉があります。大杉に腕を回して木の精を感じられないか肌をつけてみました。岡山には多くの長寿の木々がありますが、この佐波良大杉は、岡山県下では4番目の長寿の木との説明がありました。
また仏教では「大御堂」があり昔から日本では神仏習合がなされていたことを学ぶことができます。また大御堂には大きな数珠があり、その数珠をまわす百万遍という業を偲ぶことができました。

湯原のまちへ参り、久しぶりに「オオサンショウウオ保護センターはんざき」を訪ねました。
前回訪れたおりには、主役のオオサンショウウオは、ほとんど動かなかったのですが、今回は新たな仲間が増えたのか、ものすごく活発に身体を動かしてくれたため、見ていて飽きませんでした。癒し系の動物としては、その愛くるしさから一番の部類に入ると確信します。
結構、長時間、見学させて頂きました。真庭市はじめ岡山県には多くの見どころ溢れるスポットがありますが、わたしはここが最高のお気に入りの一つです。

館内は、わたしたち一般人にも理解しやすいように、多くの解説がされており、実際の生きたオオサンショウウオに加えて、湯原で長生きした標本や本物に見間違うほどリアルな繁殖行動の模型、彼らをモチーフにしたのれんやグッズなど、とても数々の工夫がなされています。
古代から生命を永らえて今日の自然環境に懸命に適合しながら生き続けるオオサンショウウオの暮らしをいつまでも守る責任がわたしたち人類に課せられていると、改めて確信いたしました。

帰りは、蒜山経由で新庄村に出てから帰路につきました。
蒜山高原は何といっても去年の夏にオープンした、東京・晴海で一度活用された木造の建物を移築して建てられた、脱炭素と持続可能な社会を築くシンボルとしての発信拠点施設「GREENable HIRUZEN(グリーナブルヒルゼン)」が話題を集めました。
木質バイオマス発電や地方創生の一丁目一番地とまで言われたCLT(Cross Laminated Timber)による木造高層建築など、森林王国日本の地方からSDGs活動を発信するコミュニティブランド GREENable(グリーナブル)が阪神百貨店と共同で真庭市がスタートして、お洒落でサステナブルな価値創造をめざしています。設計監修は、岡山大学もご指導いただいている建築家の隈研吾先生です。
施設内で、しばらく休憩してハイセンスな雰囲気を楽しみました。

そして蒜山から新庄村へ回り、新庄村の道の駅「がいせんざくら新庄村」にて、いまが旬のブルーベリーを練りこんだ名物ヒメノモチを使用した「ブルーベリー大福」はじめ地元野菜を買い求め、一般道を走り、北房インターチェンジから高速道路で帰りました。
充実した県北での一日でした。