津山市環境福祉部、低炭素都市推進室を訪問しました。津山市では、環境にやさしい低炭素のまちづくりを推進されています。
平成26年10月24日、超小型電気自動車(超小型モビリティ)26台(1人乗り25台、2人乗り1台)が導入されて以来、実証事業を皮切りに実用化を進めています。
津山市によれば「1人乗りコムス25台は、「津山市超小型モビリティ導入協議会」(大学、高専、商店街関係者、地元企業、まちづくり協議会、民間団体、市などで構成)で、商品配達、企業訪問、渉外活動、公用車等で活用し、二酸化炭素の削減効果の測定や新たな活用方法等の幅広い活用の可能性を官民協働で実証します。」とあります。特に、利用が検討されつつ、なかなか実用化が難しい「2人乗りコムス」は、愛知県豊田市に次いで2番目の導入であり、一般的には走行が許されていません。
こうしたなか、さまざまな工夫を重ねながら、今年度は、個人への超小型モビリティ貸し出し事業や購入補助金の制度もスタートしたとヒアリングさせて頂きました。これまでも、交通安全教室や「津山納涼ごんごまつり」での「和っしょい津山」や「加茂郷フルマラソン大会」での先導車を務めるなど、さまざまなシーンでの利用普及が進められています。急速に進む少子高齢社会、また、公共交通システムの脆弱化など、地域社会が抱えるモビリティに関する課題は山積していると言えましょう。
一方、最近では、美作市上山地区への超小型モビリティの配備・導入による日常生活利用、棚田再生に向けた農業・林産業、そして棚田を核とした観光利用など、具体的な活用実験がスタートしています。さらには、岡山市中心市街地での、歩行者、自転車、公共交通の補完的な役割を検証、市街地から個別交通のボリュームを減らして、回遊性を向上させ、さらには低炭素社会への一助にしようとする本格的な社会実験に向けた試行が開始されるなど、岡山県下で、その活用についての実績が増えつつあります。
こうした流れを加速すべく、岡山大学としても、関係学部が連携しながら、国・自治体やNPOの取組みを経済界・交通事業者と関係を密にしながら支援してまいります。