『つなげよう、支えよう森里川海』プロジェクトは、2014年12月に環境省によって立ち上げられたプロジェクトで、その企業交流会が、11月6日、倉敷市にある倉敷アイビースクエアにて開催されました。メインテーマは「サスティナビリティがもたらす新たな企業価値と地域の発展 」、同プロジェクトには、現在、全国で約700の企業・団体が賛同されてSDGsに取組んでいるとお聞きしました。
さて、このプロジェクトは、2021年11月に倉敷において『森里川海プロジェクト』賛同者交流会が開催されたのを皮切りとして、岡山大学としては、かつて、2016年11月に開催された「ローカルサミットin倉敷おかやま」に参加、11月3日・4日のエクスカーション「里海再生・隔離施設・海上文化交流(日生・備前・瀬戸内)」コース、5日の第3分科会:流域・命を支える「風土・思想と環境・エネルギー・経済・金融」流域の地域特性・思想性を生かした地域経済の循環づくり、第4分科会:流域・命をつなぐ「地域包括医療ケア・インクルージョン・相互扶助」違いを認め受け入れ、相互に支え合い、安心できる社会づくり、第5分科会:流域・命を醸す「文化(芸術・スポーツ)・歴史と祈り・祭り」精神性を元にした地域の求心力・誇りとなる物語づくり、第8分科会:若者から流域への提言「流域未来「志」をつなぐ高校生・大学生会議」未来を担う若者たちの思いを込めた流域のビジョンづくり、そして最終6日の報告会に参加しました。こうした倉敷での開催の底流には、約60年前の昭和29年に大原總一郎氏が提唱した「高梁川流域連盟」の思想が宿ります。その倉敷・おかやまに、多くの志民の皆様が集い、それぞれの実践を交歓し、「確かな未来」構築のための様々な可能性を模索しました。
交流会を通じ SDGs の昨今の流れや動きについての情報発信、また『森里川海プロジェク ト』の賛同者の連帯と普及、さらには所属員一人一人の SDGs 取組とガバナンスの関係を考える場をゴールとして、プログラムは2部構成であり、 第1部は環境省中国四国地方環境事務所及び賛同企業の合同主催、EPOちゅうごくの共催により、講演ならびに取り組み事例の発表とパネルディスカッション、第2部はレセプションとして、参加団体の方々が自由に交流懇談いただき、『森里川海 プロジェクト』を通じた企業の連帯とネットワークづくりに資する交流会で構成されました。
主催者の言葉を引用しますと
とプロジェクトの趣旨を謳っておられます。
主催は、第1部が、環境省中国四国地方環境事務所 / 日本生命保険相互会社 / 株式会社 藤木工務店 、第2部が、日本生命保険相互会社 / 株式会社 藤木工務店、共催が、第1部は環境省中国環境パートナーシップオフィス (EPOちゅうごく) 、後援が、株式会社 ちゅうぎんフィナンシャルグループ / 東洋システム開発 株式会社 / 株式会社 全笑 / 萩原工業 株式会社 、藤クリーン 株式会社 / あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 / クラブン 株式会社 / ソルビバ 株式会社 、岡山県 / 倉敷市 / 一般社団法人 岡山経済同友会 / 国立大学法人 岡山大学 / 高梁川流域連盟 でした。
全体の司会進行を元RSKの石田好伸氏(フリーアナウンサー)が担当され、冒頭は、環境省中国四国地方環境事務所の坂口芳輝所長が挨拶、そして、倉敷市の伊東香織市長が祝辞を述べてスタートしました。基調講演 I は「地域循環共生圏とは何か? 期待される企業経営の変革 」と題して、日本製鉄株式会社の中井徳太郎顧問 (元環境事務次官)、続いて「自然との共生の中での地域発展のシナリオ 」と題して、株式会社モリアゲの長野麻子代表 (前 林野庁木材利用課長) 、そして休憩をはさんで、「行政・民間の動き」と題して、 まず、環境省自然環境局自然環境企画課生物多様性主流化室の永田綾室長、そして、民間から取組事例発表として、藤クリーン株式会社研究開発室の築地孝典室長、 萩原工業株式会社の浅野和志代表取締役社長、さらに公益財団法人岡山県環境保全事業団環境調査分析部 環境調査課から安田頼人氏が具体的な取組みについて報告しました。
さらに、パネルディスカッションがあり、パネラーに、長野麻子氏(前出)、大阪大学から森勇介教授、築地孝典(前出)、浅野和志氏(前出)、安田頼人氏 (前出)が登壇、そして進行役を岡山大学副学長の身分で、弊職がつとめました。
さらに、第2部では、 冒頭に日本生命保険相互会社から伊藤慎一郎常務執行役員が挨拶に立ちました。そして、地球さんご賞について説明があり、まず、「地球さんご賞」受賞作文の朗読が受賞者からありました。そして、協力した倉敷への感謝と「地球さんご賞」への想いを直木賞作家で森里川海アンバサダーの安部龍太郎先生が会場の皆様へお伝えされました。 それを受けて、ご参加の皆さんは、円卓スタイルで、座談会をお聞きになりました。唐山者は、日本製鉄株式会社の中井徳太郎顧問 (元環境事務次官)、 作家の安部龍太郎(森里川海アンバサダー) 先生、大阪大学の森勇介教授、そして岡山大学から三村聡副学長の四名、そして司会進行を、一般社団法人the Organic小原壮太郎代表理事(森里川海アンバサダー)が担当されました。最後に主催者を代表して、株式会社 藤木工務店の藤木玄三代表取締役社長が閉会挨拶をされ閉会いたしました。