台風10号に降参
超大型で進路が迷走を続ける台風の影響を受け移動が制約される可能性があるため、8月29日、午後早めに新幹線に飛び乗りました。静岡県内で線状降水帯が大雨を降らせているとの情報もあったため、途中で止まるリスクを考慮して、お茶、ミネラルウォーター、コーヒー、そしてお弁当を買い込み乗車しました。
京都駅までは定刻通り、順調に走行しましたが、米原駅を通過したあたりから雲行きが怪しくなり、岐阜羽島駅で停車しました。それから3時間余り待機したままで、ついに、無情にも「本日の運転は中止・終了」とのアナウンスが流れました。のぞみが停車しない駅のためか、ドアも開かないままでした。また、前後に多数の列車が止まったままになっているようで、岐阜羽島駅から次の「名古屋駅に向かうか、新大阪駅に引き返すか」、それもわからないとのアナウンスに苛立ちました。
そして、「ドアを開けます」とのアナウンスが流れましたので、これまでの経験から、素早く降りました。改札口で、駅員さんに「払い戻しはどうなっている」か聞きましたら、「みどりの窓口へ」との答えでしたので、急いで並びました。外国人客の方が多いため、窓口には駅員さんが一人しかいなかったため、順番が来るのに時間がかかりました。ようやくここまでの運賃を払い、残りの東京までの運賃と特急料金を払い戻して頂きました。
名鉄に乗り換え、名古屋駅まで行き、地下鉄で市内のビジネスホテルへ着いたのは零時近くでした。チェックインしてから、空腹が襲ってきましたので、夕飯に出かけました。
翌日、8月30日、早朝の5時半にチェックアウトして名古屋駅に向かい、動いている路線の中から、中央本線で名古屋から長野へ向かうルートを選び、特急しなの1号、名古屋駅7時00分発の自由席に並びました(指定席は自動券売機でエラー表示)。待つこと1時間半の間にホームは人であふれかえり、危険な状態となりました。乗車は最後尾「8号車」の一番後ろに乗車出来ました(座れません)。乗車できなかった人が多くて、ざわつき、なかなか発車できません。車掌がホイッスルを10回以上、けたたましく鳴らしました。将棋倒しなどで、怪我人が出なければ良いなと何度も感じました。まさに非常事態でした。
こうして、しなの1号は、通路まで満員、すし詰め状態で中央本線を走ります。車窓から木曽川沿いの風景を眺めながら岐阜県から長野県信濃路へ進みました。なんとお天気は良好で晴です。まさに島崎藤村の小説『夜明け前』の冒頭部分「木曽路は限りなく山の中である」を感じることができました。
さて、中央本線も山梨県大月あたりで止まっているのではと推測して、中央本線から篠ノ井線で長野駅へ出て、長野新幹線で東京へ出ようと考えていましたが、中央本線は運行中との情報を得て、塩尻駅で下車、各駅停車の高尾行に乗車しました。この車両はガラガラでしたので、行儀が悪かったのですが横になりましたら、しばらく眠ってしまいました。今度は甲斐路を東へ進みます。甲府を過ぎたあたりから葡萄畑が続きます。
こうして、12時過ぎに高尾駅に到着、中央線快速に乗り換えて、ようやく自宅へたどり着くことができました。
東京都を八王子駅に入った途端に、激しい雨となりました。
前日、午後3時過ぎに岡山を出ましたので、丁度、24時間をかけて東京へ到着となりました。
無事にたどり着きましたので、ご近所の鰻の老舗「信川円」(信濃路の川をイメージ)にて、うな重をお弁当にしてもらい、安全帰京を祝しました。