武蔵五日市

総務省系所管のふるさと財団の調査で、8月9日、東京都あきる野市を訪問いたしました。
9時30分にJR東日本武蔵五日市駅に到着、駅周辺で情報収集でした。駅の観光案内所で、観光用のパンフレットを入手して、暑さを避けて、駅中のコンビニでお茶を購入して、店内のスペースでパンフレットを読み込みました。
あきる野市は東京都の西部に位置して、北に日の出町、青梅市、南に八王子市、最西は桧原村を通して山梨県につながっています。
人口は8万人を少し割っています。圏央道の開通により、東西南北と自在に結ばれたことにより、広域で動くには誠に至便な立地となりました。
また、秋川渓谷を有しているため、豊かな自然がそのまま残された数少ない東京のオアシスです。

あきる野市の新総合計画や各種公開データを拝見しますと、下記のテーマが地域再生の課題となっています。今回は、五日市エリアの活性化がメインテーマであり、ふるさと財団事業では、地域再生の専門家として、タウンマネージャーの國廣純子氏が派遣されています。
彼女はかつて青梅市で地方創生の活動に10年間ほど関わっておられた自己紹介してくださいました。その経験を活かしながらも、五日市の市民性や気風、地域性を読み解かれ、この地域に合わせた五日市の事情に適合した活動を続けていることが大切であると話されました。駅前からまち歩きをしながら、再生した店舗のかつての店主と商い、そして新たに店舗を有効活用した店主とビジネス内容の紹介、そこまでたどり着くまでの出会いから苦労話、合意形成、エピソードを丁寧にお聞かせいただきました。

家主が病気や諸々の事情で店舗が空き家になった際には、了解を得られた物件については見学会を実施して、新たなビジネスとして新しい人を呼び込み、事業継続を促すためのマッチングを精力的にこなしています。もちろん、あきる野市や古くからの地元の有力者、不動産業者、信用金庫などを巻き込みながら、ハイクラスな層から若者主体へのまちづくり活動の転換に基づく、更に新たなまちづくり組織の組成を目指しています。その際には、商店街の有効空間スペースをうまく利用した映画の上映会はじめSDGsのテーマを含む各種イベントを手掛けて、市民参加での企画を実現しています。大切な点は、市民参加のきっかけづくりと呼びかけ、広報に増えた仲間と連携した広報誌の発行とインスタグラムをはじめとしたSNSでの情報発信が功を奏しているとの説明を受けました。
まず、迎える側の移住定収者を含む地元の皆さんの情報を共有しながら、やる気を喚起、ひきだすことだと感じました。この手法は、小職が井原市で美星地区で実践展開をお手伝いしているまちづくり手法と似ています。

秋川渓谷にある旧戸倉小学校は廃校活用好事例でした。
自然体験学習、川遊び、会議、宿泊、体育館、運動場、そして揚げパン&牛乳の給食メニューもあるレストランは元職員室、隣の校長室も食事が個室で楽しめるしつらえです。
またお風呂は広くトイレも綺麗で気持ちが良い印象です。
そして何と言っても指定管理者がしっかりしておられ、適切なご説明を頂きました。

女子バレー日本代表で、リオ五輪でキャプテンをつとめた木村沙織選手の故郷でした。市役所の正面玄関脇の市の広報コーナーに、木村選手が寄贈したユニホームが飾ってありました。そこで岡山大学の名刺にあわせて岡山シーガルズの名刺もお渡ししたところ、たいそう、驚かれました。まちづくりミーティングでは、岡山県内の自治体の取組事例を数多くご紹介申し上げましたので、なんとも世間は狭いと改めて感じた次第です。