8月に上梓した『地域モビリティの再構築』の筆者をお願いした、冨山市森雅志前市長にお礼の訪問を目的として富山県に出張いたしました。
新型コロナの影響で移動が制限されていましたが、10月に入り全国で規制が解除されたことを受けての訪問となりました。
地域公共交通総合研究所の町田敏章専務理事と二人での視察訪問です。
朝一で岡山駅を出発、京都でサンダーバードに乗り換え、金沢から北陸新幹線で一駅、新高岡駅で下車いたしました。かねてより高岡市に行ってみたいと願っており、今回が初の訪問となりました。伝統工芸の高岡銅器に代表される鋳物の生産が盛んなまちでとして知られています。
高岡駅でレンタカーを借りて、まず、瑞龍寺(ずいりゅうじ)を拝観いたしました。高岡市の中心街にある曹洞宗の仏教寺院であり、近世禅宗様建築の代表作として、冨山県では唯一の国宝です。山号は高岡山、大きな山門では立派な金剛力士像が迎えてくれました。修学旅行の高校生たちが列をなしていました。壮大な伽藍配置様式は見事で、静寂なたたずまいの中に、精緻に配置された山門、法堂、仏殿は周囲を取り巻く長い回廊で結ばれ、その落ち着いた豪壮な姿に息をのみました。
本尊は釈迦如来。開基は加賀前田家3代目当主前田利常、開山は広山恕陽。高岡城を築城してこの地で亡くなった前田家2代目当主、前田利長を弔うために建立されたと記されています。
仏殿にて、御朱印を頂き、お庭を眺めながらお茶を一服頂きました。
鎮座する仏像の数々はもとより、仏殿の天井にはめ込まれた絵は見事でした。
ありがたいことに、ご住職とお話をさせて頂く機会を頂戴しました。
ゆるりとご講話を賜ることができました。
飾らない、心に深く染み入るお話に、安息を頂きました。
せっかくでしたので、名物のタイ焼きならぬ、能登の塩を使った龍焼を賞味いたしました。
瑞龍寺を後に、JR高岡駅を車中から見学いたし、路面電車の万葉線の線路沿いに、雨晴海岸を目指しました。ここから立山連峰を望む景色は日本海でも屈指の景観と言われています。モダンな造りの「道の駅雨晴」に駐車して、展望デッキからしばし景観を楽しみました。それから海岸へ降りて、少し散策をいたしました。
お天気が花曇りながら、うっすらと立山連峰を望むことが叶い、大満足です。
浜辺で記念に石を拾い、義経が立ち寄ったと記されたお堂の袂に落ちていた松ぼっくりを拾いました。
他にも見どころはあるのでしょうが、駆け足で高岡のポイントを回り、一路、冨山市を目指しました。