調査出張~沖永良部島【2】

町長との意見交換会を終えて知名町役場を一旦後にしました。
最初に葉タバコ工場を訪問いたしました。
出荷先はJTです。


タバコは専売品ではなくなりましたが、国内産業保護の観点を含め買取価格が決まっていると説明頂きました。その要諦を財務省の資料からみれば「専売制度改革によるたばこ事業法においては、国産葉たばこについて、価格、品質上の問題から、これをたばこ企業の自由な調達に委ねた場合には、その使用量が極端に減少し、国内のたばこ耕作者に壊滅的な打撃を与えるおそれがあることから、こうした国産葉たばこ問題が解決されるまでの間は、JTに国内たばこの製造独占を認めるとともに、国産葉たばこの全量買取契約制を規定している。」とあります。
また、葉タバコについては、外国産の輸入価格が国内産に比べると大幅に廉価であり、田んぼのように減反政策に近い補助金の給付など、多くの課題があるようです。
一方で、国内産業維持のためにも沖永良部島では、継続してゆく方針であり、刈り取りから乾燥までの過程で人手不足の課題があり、今回のプロジェクトで移住定住者が来てくれることを期待しています。

さて、次はサトウキビ畑が続く道を田皆岬へ向かいました。
奄美群島国立公園に指定されている岬からの水平線が一望できる景観に息をのみました。
遊歩道の敷設作業が進められていました。
九州が集中豪雨に襲われていると思えない晴天、水平線の彼方に徳之島が遠望できました。
また眼下の海の色は澄んだマリンブルーです。
しばしばウミガメが遊んでいますと説明頂きました。

田皆岬を後に、島の名所、昇竜洞へご案内頂きました。
昇竜洞は鹿児島県天然記念物に指定されている鍾乳洞で、全長3,500mのうち600mが一般に公開され、鍾乳石の発達が素晴らしく特にフローストーンは全国最大級だそうです。
約30分の行程をコンシェルジュの方にご案内頂きました。
沖永良部島は隆起サンゴ礁の島で、地盤は琉球石灰岩で形成されています。この琉球石灰岩は隙間が多いことから二酸化炭素を含む雨水が隙間に流れ込み、何万年もの長い時間をかけて岩が溶けて空洞が生まれることから見事な鍾乳洞を形成しているとのことです。
洞窟を覆う鍾乳石はフローストーンと呼ばれ、壁一面を流れる巨大な滝が一瞬にして氷結したかのように見え、その美しさは「神秘の地下宮殿」と呼ばれるにふさわしい自然芸術です。入園料は1100円でした。
また、洞窟の出口に広がる亜熱帯系の植物にも目を奪われました。
改めて日本は広いと感じました。

鍾乳洞視察を終えて、おきえらぶフローラルホテルにて島内産の野菜をたっぷりと使ったランチメニューを食しました。この日のランチは冷やし中華とおにぎりでした。
850円でのサービス提供で、胡麻だれの絶妙な味でした。
また、海を見渡す爽やかなスポットに建ち、ここは平成天皇が宿泊された島一番のホテルだと説明を頂きました。