卒業式のシーズンですが、大学教員にとっても、定年を迎えられる先生の退官記念授業がある時節です。わたしにとっても、大恩人である二人の先生がご退職されました。
現在の岡山大学での公務があり、駆け付けられないのが残念でなりません。わたしとしては、ささやかながら感謝の意を込めて花束をお贈り申し上げました。
まず、お一人が早稲田大学の松田修一先生です。昔、金融財政事情研究会在籍のおりに、当時の早稲田大学システム科学研究所に先生を訪ね、経営幹部養成プログラム(通称WING21)という、将来経営の中枢を担う人材を育てるために一ヶ月を超える集中連続のコースを二人で企画させていただきました。10年以上続きました。
松田先生は、早稲田大学ビジネススクール・早稲田大学アジア太平洋研究センター所長などを歴任され、大学院商学研究科(ビジネス専攻)の大教授としてベンチャー企業の育成やグローバル人材の育成などに尽力された方です。このWING21を修了した卒業生のなかから多くの幹部が生まれています。その際に門前の小僧として、松田修一先生に財務戦略を、永井猛先生にマーケティング戦略を、そして山田英夫先生に経営戦略を教わりました。松田先生をはじめ早稲田大学の皆様には、大変、お世話になりました。このWING21ではOB会が脈々と続いています。
当時の懐かしい写真をアップします。
▲ WING21の受付
▲ OB会長の元鹿島建設田村誠一企画室長(右)
▲ 講師をお願いした元野村証券酒巻英雄社長(右)と大隈重信像の前にて
もうひとり、お世話になった先生が、武蔵大学経済学部の丸純子先生です。先生は日本ファイナンス学会の設立にご尽力されました。その第1回大会を武蔵大学で開催しました。この日本ファイナンス学会の事務局を金融財政事情研究会が担当することとなり、小職は初代の事務局総括を4年間担当させていただきました。学会の規約づくりや会員管理、学会誌の創刊、そして大会の準備などをお手伝いしました。丸先生は、細かい気配りで事務局を支えて下さり、さらにお酒がお好きなこともあり、四谷や新宿、聖蹟桜ヶ丘で夜遅くまでご一緒いたし、さらにご自宅でのパーティにも度々お招きいただきました。
また、法政大学の大学院時代には、丸先生の講義を履修し、わが国における証券市場の歴史や株価の時系列分析などについて直接ご指導をいただきました。まさにわが国証券界を代表される重鎮です。大変可愛がってくれました。
▲ 日本ファイナンス学会事務局当時