「岡山市商店街等調査」報告会

6月10日、岡山大学では岡山市と岡山商工会議所と連携して「岡山市商店街等調査」を実施しました。このきっかけは岡山駅前に大型商業施設「イオンモール岡山」がオープンすることによる商店街等への影響を探るためです。詳しくは岡山市のHPに報告書がアップされていますので、ご関心のある方はご覧ください。この報告書は、小職と同僚の前田芳男先生と担当しました。

報告書の冒頭、小職が執筆しましたあいさつ文を一部引用させていただきますと、1995年の合併特例法の改正(平成の大合併)により、1999年3月末に3,232あった市町村の数は2014年4月末の時点で1,727にまで集約されました。また、経済危機の後遺症や高進する少子高齢化の地域社会への影響、郊外型ショッピングモールの拡大と中心市街地商店街の空き店舗率の上昇により、人口規模別の都市間人口格差は拡大の一途を辿っています。“コンパクトシティ” や “新たな地方中核都市” のあり方が議論されるなか、地域社会における商業の持続的な反映と雇用の維持・創出が、地域社会のサステナビリティ確保の観点から、最重要課題とされています。

こうしたなか、イオングループでは、イオンモール岡山を、西日本を代表するフラッグ店舗と位置づけ、年間2000万人の集客を見込み、実際に、オープンから1年間で1800万人が来店しました。この大型商業施設のオープンが岡山市はじめ近隣地域に与える影響は大きいと考え、岡山市、岡山商工会議所、岡山大学が連携して、オープン前と後で、岡山市の商業に与える影響を調査することとし、このたび、その調査結果をとりまとめました。

時まさに地方創生の活性期、全国の自治体では、人口ビジョンに基づく地方創生戦略が策定され、次世代の地域社会の創造に向けた流れが生まれつつあります。それは産官学民の新しい関係構築を模索する動きです。

6月10日、イオンモール岡山オープン後の影響や市民会館建設と中心市街地活性化について商店街の皆様に報告申し上げました。会場は岡山市男女共同参画社会推進センター「さんかく岡山」、地域総合研究センターの前田、三村でご説明させて頂きました。本調査結果が、地域の課題に向き合い、その解決策を見出すための一助となり、持続的な地域社会の発展の役に立つことを祈念しました。

課題は尽きませんが前向きに取り組んで参ります。