OHK開局50周年記念の流れで、10月23日開催された岡山放送番組審議会は、8月31日(土)放送の『OHK開局50周年記念番組 書家・紫舟がたどる 今も生きる空海 』でした。
案内役の書家である紫舟さんは、私の郷里である愛媛県の出身のため、一層親しみが湧きました。
1300年の時空を超えながら、身近な番組としてみることができた空海、私は子供のころ、明治14年生まれであった祖母は、毎日朝夕、御大師様に祈りを奉げていました。そして番組で紹介されたお大師講は、私の部落の最小単位である「くるわ」と呼ばれる数軒が持ち回りで定期的に開催、そこでは当番になった家が、煮込みご飯で皆さんをもてなし、また田植えや草刈りの予定、神社やお寺のお掃除の段取り、村祭りの打ち合わせなど、地域コミュニティの原点とも申すべき共同体としての役割がなされてきました。
八十八か所では、第60番横峰寺、61番香園寺、62番宝寿寺が街にありました。いまは平成の広域合併で増えています。こうしたお遍路さんへのおもてなしも、地域の人々の信仰心の中に自然と息づいてきました。
10月22日は「即位礼正殿の儀」でもあり、今回の空海の番組審議は、四国人の自分の中で、子供の頃から培われてきた八十八の札所や弘法大師ゆかりのお大師講の習慣など、心に生きる神仏が、いかに人の暮らしに影響を与えるかについて、改めて考えさせてくれる時間でありました。
写真は岡山放送から眺める岡山大学。