お四国参り

GWを利用して、四国八十八ヶ所参りを希望する客人が東京から参りました。
5月3日~5日の行程です。
岡山に9:30に到着、車で出迎え、瀬戸大橋を超えて一路四国路へ向かいました。
徳島県まで参りまして、四国八十八ヶ所第一番札所の「霊山寺」から第五番札所の「地蔵寺」まで五つの札所を順番に巡りました。
「霊山寺」では、菅笠(スゲガサ:「迷故三界城」「悟故十方空」「本来無東西」「何処有南北」「同行二人」と「お大師様を表す梵字」が書かれています)、白衣(お大師様の宝号「南無大師遍照金剛」と書かれている)、金剛杖(お大師さまの象徴(お大師さまそのもの))、法衣である袈裟、数珠(じゅず)、経本、サンヤ袋、納札などの白装束の遍路姿一式を揃えました。
それから空海の足跡をたどりながら詣でる「順打ち」と呼ばれる、一番、二番の順に廻りました。
それぞれの札所の特徴は、四国八十八ヶ所霊場会のHPから部分的に各寺の歴史・由来を引用させて頂きます。
ぜひ、皆さん四国八十八ヶ所霊場会のクオリティの高いHPをご覧になられ、四国八十八ヶ所に興味関心をお持ちいただき、札所巡りにお出かけになられることをお勧めいたします。

第一番札所「霊山寺」

一番札所にふさわしい堂々とした寺院でした。
遍路姿の品一式を揃える販売所が大賑わいでした。
四国八十八ヶ所霊場の全行程はおよそ1460キロ、365里におよぶ。この霊場を札所番号の順に巡拝する遍路には、ここが「発願の寺」、「同行二人」の長い旅となる。縁起によると、聖武天皇(在位724〜49)の勅願により行基菩薩が開創された。
弘仁6年(815)、弘法大師が四国の東北から右廻りに巡教された際、この地で衆生の88の煩悩を浄化し、また衆生と自らの厄難を攘はらって、心身の救済ができる霊場を開こうと37日間の修法をされた。その時、仏法を説く一老師をたくさんの僧侶が取り囲み、熱心に耳を傾けている霊感を得た。大師は、その光景が天竺(インド)の霊鷲山で釈迦が説法をしていた情景と似ていると感じとり、インドの霊山を和国(日本)に移す意味で「竺和山・霊山寺」と名づけられた。
このときの念持仏が釈迦誕生仏像であり、本尊の前に納められたことから四国八十八ヶ所の第一番札所とさだめ、霊場の開設・成就を祈願されたと伝えられる。

第二番札所 極楽寺

見上げれば見上げるほど長寿杉の高さに圧倒されました。
樹齢が1200年とは想像がつきません。
弘法大師お手植えとされる「長命杉」は、樹齢1200年あまり、高さが約31メートル、周囲約6メートルもある霊木である。触れれば家内安全ばかりか、病気平癒、長寿も授かるといわれる。鳴門市の天然記念物に指定されている。千古の風雪に耐えてきた巨杉だけに、巡礼の折にはぜひ触れてみたい。

第三番札所 金泉寺

井戸をのぞくと底に顔が写りました。
ちょっと長生きできるかもです。
聖武天皇(在位724〜49)の勅願により行基菩薩が寺塔を建立し、「金光明寺」と命名されたと伝えられる。そのころの本尊は高さ約91センチの釈迦如来像で、脇侍に阿弥陀如来、薬師如来の三尊像を安置して開基したという。
弘仁年間(810〜24)になって弘法大師が四国を巡教された際、村の人たちが日照りに苦しんでいるのを見て、この地に井戸を掘られた。この井戸から湧き出た水は霊水で、「長寿をもたらす黄金の井戸」とされ、寺名の「金光明寺」を改め、「金泉寺」とした。

第四番札所 大日寺

昼と夜のお大師様という両面大師の絵が不思議を誘いました。
また、御朱印の書き手の女性が達筆、とても感激でした。
徳島と香川県の県境にある阿讃山脈から南流する黒谷川に向かって張り出した標高70m前後の尾根の緩斜面上に南向きに伽藍が配置されている。
弘仁6年(815年)に弘法大師がこの地において大日如来を感得し、一刀三礼をして1寸8分の大日如来像を彫造したことを由来として大日寺と称するようになったと言われる。

第五番札所 地蔵寺

五百羅漢は圧巻でした。
また、樹齢800年と言われる銀杏の巨木も心に深く刻まれました。
天正年間(1573〜92)の長宗我部元親による兵火で、これらの堂塔はことごとく灰燼に帰した。その後、歴代の住職や僧侶、信者たちの尽力により堂宇が整備拡充され、いまでも寺領は40,000平方メートル(12,000坪)にもおよぶ古刹である。本堂左の参道をとおり、石段をのぼったところが奥の院で、ここが羅漢堂である。
安永4年(1775)の創建で、五百羅漢堂とされていた。だが、大正4年参拝者の失火で罹災、いまは200ほどの等身大羅漢像がさまざまな喜怒哀楽の表情で並んでいる。
境内の大銀杏。樹齢は800年を超え、母なる大木につつまれ歴史が刻まれている。

「おんやど森本屋」

宿泊は地蔵寺の門前にある古くからお遍路さんの民宿を営む「森本屋」さん。
朝夕食付きで一泊6,700円です。
夕飯の時には、ビールを1本頂き、女将さんの古くからの札所のお話にうなずきました。
自宅より洗い場が二回りくらい広い家庭用のお風呂にゆっくり入り、一日の振り返りをしながら早めに休みました。
とてもきれいなお部屋でした。