震災後の倉吉と三朝

鳥取地震から1ヶ月半、12月11日(日)三朝町総合文化ホールにて、三朝町プレミアム商品券が販売開始されました。発行総額2,400万円、1冊12,000円の商品券(額面500円×24枚)が10,000円で販売されました。一人5冊までの購入という条件の下で、今日1日だけで、大半が売れたとのニュースを拝見しました。なお、12月25日に開催される『がんばろう三朝商工まつり&大抽選会』の抽選券付きとのことです。

さて、平成28年10月21日14時07分に発生した、鳥取県中部を震源とした地震では、マグニチュード6.6を記録、震度6弱の揺れが、鳥取県倉吉市葵町や湯梨浜町龍島、北栄町土下などで、また、震度5強の揺れが、鳥取市鹿野町はじめ三朝町大瀬などで発生しました。

この地震による被害状況等については、人的被害は、幸いなことに死者、行方不明者はゼロの一方で、負傷者は、重傷が5(4)人、軽傷が25(19)人となっています。また、住家被害については、全壊12(12)棟、半壊95(95)棟、一部破損が12,525(12,506)棟、そして非住家被害が、52(51)件となっています(数字は総合計、カッコ内は鳥取県の合計です)。三朝町にある、岡山大学惑星物質研究所や職員官舎も、施設はもとより、研究機器や事務用品、住宅に大きな被害を受けました。現在、復旧に向けた取組みが急ピッチで進められています。

発生から約一ヶ月半が経過しましたが、12月10日(昨日もアップしましたが)、その復旧の状況について、外観からだけですが倉吉市と三朝町を車と徒歩で見て回りました。


まず、倉吉市の様子は、玉川沿いに並ぶ白壁土蔵群を見て回りました。ここは、江戸や明治期に建てられた建物が多く、国の重要伝統的建造物群保存地区(岡山県では倉敷市)に選定されています。玉川に架けられた石橋や、赤瓦に白い漆喰壁が見られる風情のある町並みです。現在は、白壁倶楽部となっている、国の登録有形文化財の指定を受ける、旧国立第三銀行倉吉支店として建設された擬洋風建築の建物は、正面の白壁が破損して、全体に覆いがかけられていました。また、歴史的な建造物にもあちらこちらに震災の爪あとが残っています。とは申せ、中国か台湾からの団体観光客はじめ、家族連れ、若い女性の一団など、あいにくの雨のなか、例年よりは少ないのかも知れませんが、多くの来訪者で賑わっていました。倉吉市では、鳥取県から岡山大学に出向されているY氏推奨の“あじくらや”さんで、名物ラーメン頂きました。


次に、三朝町の周辺ですが、ブルーシートが掛けてある家屋が見られる場所は集中しています。つまり、同じエリアでも、地震の揺れが大きかった地点と比較的に軽かった地点に差があることが推測できます。また、山の斜面が崩落している地点も散見されました。加えて、神社の鳥居が傾いたり、お墓が崩れたりしている箇所も確認できました。温泉街では、中心部にも被害の跡がみられますが、源泉元湯のある「株湯」共同浴場の周辺の被害が大きかったようです。被災度合いの調査が終了した建物には「調査済宅地」の証明が貼られています。


ただし、温泉街は平素と変わらない風景・風情で営業をしておられ、客足への影響は避けられないと思いますが、まずは安心いたしました。老舗の「大橋」に立ち寄り湯をさせて頂きました(入湯料1,000円)。旅館の方に伺うと、この日は宿泊客で、ほぼ満員とのことでした。露天風呂から三朝川の清流を眺めながら、ゆっくりとした時間を楽しませて頂く事ができました。

また、三朝町のはずれにある、道の駅「楽市楽座」には、いつもと変わらず、多くの野菜や果物が並んでいます。駐車場も満杯です。好物の栃餅、これは本当に風味が豊かで、一度、味わいますと癖になってしまいます。そして超特大の大根、赤カブ、白カブ、人参を買い求めました。


また、学生や留学生を連れて三朝の皆様のお世話になる予定です。

一日も早い復旧を願って帰路につきました。