東京散歩

2月27日はオフです。

朝は遅めの10時にホテルをチェックアウトして、御茶ノ水駅から聖橋を渡り、神田明神へ参拝いたしました。梅が見頃です。境内には観光客用にコミュニティサイクルのポートが配備されていました。電動アシスト付です。また、昔の神田界隈にあった民家が移築されて喫茶店になっていました。

神田明神から湯島聖堂へ引き返し、聖堂の大成殿が開かれていましたので、200円の拝観料を払って見学をさせて頂きました。中へ入るのは初めてです。孔子が祀られ、その弟子たちが周りを囲むように配置されています。スタッフの方から、丁寧な説明を頂きました。丁度、中庭を大勢の学生たちが清掃作業をしています。どちらの学生ですか、と尋ねたら、筑波大学の学生であると教えてくれました。流石に昌平坂学問所の流れをくむ筑波大学(旧東京教育大学)であると感心しきりでした。閑谷学校と同じく、見事な楷(かい)の木があり、また、すだじい(ぶな科)の巨木も見事でした。

湯島天神から再び聖橋からの風景を楽しみながら神田駿河台へ戻りニコライ堂へ参りました。ちなみに、現在、聖橋は老朽化が進み、補強改築工事中です。岡山市は全国一の橋梁の多い自治体です。今後、こうした補修工事が必要になると考えられます。

さて、ニコライ堂は、午後から拝観となっており、中へ入ることは断念しましたが、見上げる光景は、異国へ来たと錯覚するほど、見事な造りです。思わず、藤山一郎が唄った東京ラブソティの一節「ニコライの鐘がなる」を口ずさむわたくしは旧人類であります。

ニコライ堂を後にして、夏目漱石が学んだ錦華小学校を抜けて、神田神保町の古本街へ参り冷やかして古書店めぐりを楽しみました。土産に買い求めた一冊は『日本国憲法』(橋本公恒著 有斐閣)金400円也です。昼時でしたので、何年か振りに喫茶「さぼうる」へ入り、コーヒーと名物トーストサンドを頬張りました。高齢になられたご店主が、若いお客に気さくに、そして気を使いながらもてなします。壁一面の落書きはいつ来ても心を和ませてくれます。

軽めの腹ごしらえを済ませ、神保町から一気に神田駅を抜けて日銀通りを日本銀行まで足を延ばしました。日銀別館の貨幣博物館を見学して、そこで、来年度の授業で使う資料を入手いたしました。1億円の重さを体験するコーナーで持ち上げてみましたが、ずしりとした手ごたえでした。貨幣博物館を後に、三井美術館を拝観いたしました。時節柄、三井家所蔵の「雛人形展」が開催されていました。財閥の凄さを感じるには十分すぎるほど見事な雛人形の数々が展示されていました。記念のグッズを買い求め、蕎麦の老舗「利休庵」にて、「いたわさ」と「親子とじ」をつまみに熱燗を注文して一服です。〆はもちろん、大セイロを頂きました。蕎麦の「こし」と「きれ」が上々、お値段も手ごろで満足です。

そして重要文化財の日本橋を渡り、早稲田大学のファイナンス大学院に顔を出しました。このファイナンス大学院を設立する際に早稲田大学から依頼を受けて、広報戦略を担当した経験があります。しかしながら、風聞では3月で本部キャンパスへ引き揚げるとかお聞きしました。バブル経済は崩壊、リーマンショックを経てもデフレが続きます。時代は変わりますが、日本最高峰のファイナンスの先生方が集う大学院です。益々の貢献を祈念しながら、岡山に帰りました。

万歩計をつけていたかったほど、よく歩いた東京散歩の一日でした。

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