大晦日には自宅で年越しそばを頂く予定ですが、12月26日、一足先に老舗の名店で天ぷら蕎麦を頂くべく、浅草「尾張屋」へ参りました。上天ぷらにすると車エビになりますが、庶民にはちょっと値段が高過ぎますので、普通の蕎麦で美味しく頂きました。
さて、今回は浅草ひさご通りにある「江戸たいとう伝統工芸館」を訪ねました。江戸の伝統工芸の技を継承して後世に伝える匠が制作した珠玉の作品がずらりと並んでいました。袋物、黄楊櫛、手ぬぐい、硯、桐工芸、皮革工芸、印象彫刻、江戸切子、江戸指物、江戸すだれ、提灯、表具、銅器、箪笥、銀細工、羽子板、神輿、弓矢、仏壇など、どれも最高の技術を駆使して作られた逸品です。ストロボを使わなければ写真撮影が認められていましたので、まちづくりの資料用に撮影させて頂きました。
浅草は古くから浅草寺の門前町として栄え、明暦の大火後に遊里「吉原」が浅草へ移転するなど浅草は江戸随一の盛り場としても栄え、また、上野は江戸幕府により寛永寺が建立されると上野は寺町となり、現在の台東区エリアには多くの職人が集まったようです。そして同館のコンセプトは、出会う「出張!匠工房」、知る「特別展」、作る「体験!匠工房」、使う「オークション」の4つです。
この着想は、日本のまちづくりに共通するポイントだと確信出来ました。
さらに足を延ばして、「浅草袢纏屋」を覗きました。袢纏や法被に並んで岡山の丸五さんの地下足袋「エアージョグV」が陳列されていました。そして創業50年を超える昔の駄菓子屋で菓子を買い求め、さらに酉の市発祥の「鷲神社(おおとりじんじゃ)」と吉原遊郭ゆかりの「吉原神社」、そして、かつての吉原遊廓への入り口だった「吉原大門」を訪ねました。
暮れの慌ただしさの浅草には、江戸を偲ぶことができる独特の粋な匂いが漂っていました。