人を大切にする経営学会第9回全国大会

人を大切にする経営学会の第9回全国大会が、9月5日、6日の二日間、法政大学市ヶ谷キャンパスを会場に開かれました。
法政大学の市ヶ谷キャンパスは、私が学んだ頃の建物は皆無と申し上げて良いと思いますが、ほとんど残っておらず、高層のタワーがそびえ立っています。
また、生協や学食をのぞきましたが、清潔感が漂い、とてもきれいです。

さて、今回の全国大会のメインテーマは「ステークホルダー資本主義を大切にする経営」です。ブラック企業を減らすためには、経営者が社員や取引先など、企業に関係する先や人を大切にする経営こそが、収益を生み出し、持続可能な経営を実現できると確信しているが故のメインテーマなのです。

また、この学会は、経産大臣賞、厚労大臣賞、地方創生大臣賞、中小企業庁長官賞等を設けている関係で、通常、学会に政治家の参加は無いのですが、この学会ではしばしば大臣級が顔を出され関心を示してくださいます。
9月5日(月)13:00~18:00 (開場12:00~)から第12回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞報告会があり、今回は菅前総理と加藤勝信厚生労働相が来学され来賓挨拶にたちました。
二日目の午前中には第9回年次総会がありました。議案は下記のとおりです。

議事内容:

第1号議案 2021年度の活動報告(案)について
第2号議案 2021年度の決算報告(案)について
第3号議案 2022年度の活動計画(案)について
第4号議案 2022年度の収支予算(案)について
第5号議案 人を大切にする経営学に関する研究奨励賞顕彰規程の一部改定について(案)
第6号議案 2022年度・2023年度 役員の選出について(案)
第7号議案 2022年度・2023年度 支部活動体制(案)

そして、総会に続いて、10時から基調講演が二本ありました。
まず、第12回日本で一番大切にしたい会社大賞の経済産業大臣賞を受容された、広島県に本社を置くオタフクホールディングス株式会社の佐々木茂喜代表取締役社長が「『日本的経営を目指して』~コーポレートガバナンスとファミリーガバナンス~」と題して講演されました。
続いて、第11回日本で一番大切にしたい会社大賞で審査員会特別賞を受賞された、株式会社静岡県セイブ自動車学校の早川和幸代表取役が「ノルマなし、定年なし、人にやさしい経営実践と地域貢献」と題して講演されました。

岡山の関係では、当学会中国支部長を萩原工業浅野和志社長、常任理事をペンタグラムの壹岐敬社長と小職が拝命しています。
今回の大会では、初日は英田エンジニアリング万殿貴志社長が「敬天愛人の精神で世界をリード」で登壇され、二日目は岡山放送篠田吉央アナウンサー&課長が「聴覚障がい者と歩んだ30年」の研究テーマで登壇されました。

そして二日目は下記に示したとおり、小職が第3分科会の主査を、コメンテーターの㈱ 障がい者つくし更生会の那波和夫専務理事と共に担当させて頂きました。

【担当分科会】第3分科会 自由論題

発表1  13:10〜13:50 (40分)
篠田 吉央(岡山放送株式会社)
「聴覚障害者と歩んだ30年〜情報から誰一人取り残されないために〜」
発表2  13:55〜14:35(40分)
森田 雅也(関西大学)
裁量労働制と自己規制した管理の可能性
発表3  14:40〜15:20(40分)
岸 泰正(法政大学大学院)
経営者哲学に関する研究 −思想の解明−

報告終了後に、全大会があり、市民ファシリテーターとして大活躍されている原口佐知子さんの司会で、三つの分科会での報告の要諦を各主査が報告、コメンテーターが補足する流れでまとめられ、当学会副会長のアタックスグループ代表の西浦道明氏(公認会計士)が総まとめを行い閉会いたしました。
来年度は立教大学での開催が決まっています。