高梁川流域学校「高梁川ミーティング」in水島

岡山の地元スーパー「ニシナ」の本店は倉敷市水島です。

そのニシナ本店の傍にある地域拠点『水島家守舎Nadiaゆとろぎ館』に、9月27日、地域の皆さんや倉敷市のご担当、企業、大学、NPOなどが集まり、水島を舞台にした高梁川流域学校が開催されました。

岡山大学からは、米国ポートランドで教鞭をとり、まちづくり研究で来岡したばかりのセリーン女史を水島にお連れして、吉川幸さんと近藤亜希子さんの4名で学習会に参加しました。午後からの開催でしたので、水島へ向かう途中で、地元の食堂にて昼食をとりました。

水島家守舎NAdiaは、水島臨海鉄道沿いのエリアを空きスペースの活用と公園利活用、メディア戦略などを通じて、水島を楽しいエリアに再生することを目指した非営利団体で、代表の古川明氏が、水島コンビナート企業の最先端研究の現状や新技術を活用した地域づくりについて解説をされ、さらに多くの団体が、様々な活動報告を続けました。

水島コンビナートと商店街の歩み、住民の暮らしと地域コミュニティの歩みなどSDGsを視座に据えて、住民主導で新たな環境学習がスタートしています。

水島家守舎Nadiaゆとろぎ館にて岡山大学参加者で記念撮影をして、次に高梁川ミーティング㏌水島のプログラムで、まち歩きからエクスカーションである『臨鉄ガーデン』に参加しました。

岡山県内では岡山市西川緑道公園満月バーや京橋朝市、最近ではブランチ岡山北長瀬、また歴史の香りが融合する瀬戸内市備前福岡の市など、伝統的なテキヤさんが集まるお祭りではなく、地元の食材やオーガニック、またグローバルのキーワードにこだわるなど、センスを重視するおしゃれな出展者による催事が増えています。

今回の水島を会場とした高梁川ミーティングでは、案内人役である高梁川流域学校のメンバーの先導により、水島のまち歩きと水島臨海鉄道の賑わいも視野に入れた駅舎と高架下スペース、そして駅前を無料駐車場として有効活用した『臨鉄ガーデン』への参加が、お楽しみのプログラムでありました。

おかやま初デビュー、ポートランド大学から来岡したばかりのセリーン女史も催事関係の日本人や外国人と語らいの時間を過ごし、濃厚なチーズをベースにした生パスタに舌鼓を打っています。

豊かなくつろぎの時が流れる水島の夕暮れ時でありました。

こうして『臨鉄ガーデン』で楽しい時間を過ごし、しっかりと腹ごしらえをしてから、次の高梁川ミーティング㏌水島エクスカーションである幻想的な『水島コンビナート ナイトクルーズ』へ参加しました。

わが国を代表する産業創造拠点である水島コンビナートの夜景を瀬戸内海から眺めながら、海からコンビナートを次々と訪れるプログラムです。

潮風を浴びながら、超大型船舶が接岸している脇を抜けながら、ライトアップされたコンビナートを海上から訪れる1時間のツアーは、幻想的な気分を味わいながら環境学習が体験できる素晴らしいプログラムでした。

今回、9月27日の乗船プログラムでは、地元の岡山県立古城池高校の2年生2名が、三菱自動車、三菱ガス化学、JX日鉱日石エネルギー、旭化成、中国電力、JFEスチールなど、コンビナートを形成する各企業の特徴や強み、環境対策への取組み、国内外シェア、将来性についてクイズ形式で解説してくれるという趣向になっています。

このクイズは、各コンビナート企業の協力を得て作成されていると感じましたが、岡山大学を例にとると、工学部や理学部、農学部や環境理工学部など、相当専門的な自然科学分野の知識がなければ理解するのは難しい、ハイレベルのクイズとなっており、びっくりいたしました。

まさに、深い洞察を加えたSDGsによる持続可能性をキーワードとした、参加者への環境学習の実践提供でありました。

日中開催を含めた『水島コンビナートクルーズ』は、岡山大学が地域の皆様と推進する「水島滞在型環境学習コンソーシアム」の実践型主力プログラムであると確信しました。

すなわち、留学生はもとより、世界から水島へ参加者を呼び込み、『水島コンビナートクルーズ』が定常開催出来るようになれば、世界に誇る水島コンビナートを題材とした、SDGs環境学習による観光・インバウンドプログラムとして、行政の補助金に頼らない、収支面でも民主導による自立した地方創生プログラムへと成長できると考えています。

現在は、毎月第4土曜日19:30出港、集合場所は水島通船待合所、参加費は大人2,500円、小学生以下1,000円となっています。

ぜひ、皆様のご参加をお待ちしています。