ビッグなクリスマスプレゼント

美作市上山地区で地方創生プロジェクト発進~トヨタ・モビリティ基金

トヨタ・モビリティ基金

2015年12月25日、岡山県美作市上山地区が、トヨタ自動車創設の「トヨタ・モビリティ基金(理事長は豊田章男・トヨタ自動車(株) 代表取締役社長)」の国内初となる助成案件に選定されました。プロジェクト名は、「中山間地域の生活・経済活性化のための多様なモビリティ導入プロジェクト(通称:上山集楽みんなのモビリティプロジェクト)」、助成を受ける団体は、岡山県を中心に中山間地域の活性化に取り組んでおられるNPO法人みんなの集落研究所(石原達也代表)と、美作市上山地区で棚田の再生に取り組んでおられるNPO法人英田上山棚田団(猪野全代代表)の二団体です。それを美作市と岡山大学や岡山NPOセンターが支援させて頂きます。

事業内容は、NPO法人と地元住民の皆さんが主役となり、超小型モビリティ(EV)を活用して、①住民の皆さんの日常利用や地域社会を支え、見守るための利用、②棚田の再生はじめ農業や林業での利用可能性の検討、③上山地区の棚田の景観を愛でながら、周辺にある温泉や宿泊施設、ハイキングコースやテニスコートを結ぶ、自然環境に溶け込む里山暮らしを満喫して頂くための観光で活用し、移動の多様性と確保をキーワードに中山間地域における新たなモビリティシステムを構築する事業を展開予定です。なお、助成期間は約4年間で金額は2億2千万円です。

私事ながら、エピソードをお話いたしますと、現在、内閣府地方創生本部が進める、地方創生人材支援制度の第1期生として、小職は岡山大学から岡山県井原市へ地域創生戦略顧問として、そして、ここ美作市へは経済産業省から森分幸雄さんが総合戦略監として派遣されています。森分さんとは、内閣府での研修以来、情報交換をしつつ懇意にさせていただいています。今回のトヨタ・モビリティ基金の事業目的には「地方創生」が掲げられているため、官(美作市)と学(岡山大学)が連携体制を取りながら、事業の採択に向けて、地元NPOと住民の皆様をバックアップして参りました。今後とも、両名はNPOや住民の皆様方の裏方として、本事業のお手伝いをさせて頂く予定です。

なお、岡山大学側の体制は、氏原岳人先生をはじめとする環境理工学部チームが現地の移動ニーズや移動環境の調査を、そして移動データの分析や超小型モビリティの改造などを、河原伸幸先生をはじめとする工学部チームが、さらに子供の教育環境については教育学部、美作市全体のまちづくりにまつわるデータ分析は経済学部、医療ケア対応については医学部と、事業展開の事情に合わせてですが、NPOさんのお考えやトヨタ・モビリティ基金のご指導・ご示唆を受けながら、サポートする体制を整えてまいる予定です。全体のコーディネートは荒木勝理事(社会貢献担当)・副学長の指示の下で、小職が担当させていただく予定です。

トヨタ・モビリティ基金

調印式には岡山大学からは荒木理事が臨席させて頂きました。ちなみに、記者会見当日は岡山大学所有の超小型モビリティ(コムス)が、デモンストレーションに花を添えさせていただきました。

今後の展開にご期待くださいませ。