▲ 金融時事用語集2011年版
昨年に続き、金融ジャーナル社さんからのご依頼で執筆を協力した『金融時事用語集2011年版』が完成して、本日、手元に届きました。
この書籍は、毎年、金融の最新用語や注目用語を200語厳選して、その最新情報を掲載するという内容のハンドブックで、全国銀行協会や主要金融機関やシンクタンク、監査法人、そして学者などの手により分担執筆されています。
今年は、リーマン・ショックの再発防止に向けて本格始動した新自己資本比率規制である通称「バーゼルIII」関連の新用語が目につきました。小職も昨年執筆した、企業再生支援機構、指定信用情報機関制度、貸金業務取扱主任者の加筆に加えて、この「バーゼルIII」に関係が深い、CVA(信用評価調整)、PD(デフォルト確率)モデル、RAROA(資産リスク調整後利益率)の3語を新たに担当いたしました。
確かに、金融界はリーマン・ショック以来、不安定さを抱えながら取引が続けられている高度に進化したデリバティブ取引の世界に、安定的な落ち着きどころを模索している状態が続いていると言えます。この金融工学の粋がもたらした21世紀の金融取引のハイテク手法は、はたして私たち庶民の生活に豊かさや潤いをもたらしてくれるのでしょうか。一部の金融資本市場に参加するプロの世界だけの儲け話で終わってほしくは無いものです。
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