9月12日の大会2日目、早朝、地震がありました。かなり揺れましたので、テレビをつけると最も揺れたのが調布市と聞いて驚きました。早めに家を出て会場に向かいました。京王線は1時間遅れです。ちょっと開催を危ぶみましたが、何事もなかったように、人を大切にする経営学会理事会が開催されました。続いて、年次総会、開会式です。会長挨拶として、法政大学大学院坂本光司教授から、開会が宣言され、開催校を代表して、電気通信大学福田喬学長と大会実行委員長をつとめられた電気通信大学竹内利明特任教授から挨拶がありました。
▲ 坂本学会長のご挨拶
基調講演では、株式会社ケーズホールディングスの加藤修一代表取締役会長兼CEOが、「がんばらない経営」と題して、大手家電量販店業界第3位のケーズデンキは、企業理念に”頑張らない経営”を掲げ、地域密着のサービスを目指し、ゆっくりと成長することを目指し、大手家電量販店の数十店閉店のニュースが流れる中、人を大切にして無理をしない経営で、第3回「日本でいちばん大切にしたい会社」大賞実行委員長賞受賞や「日経ビジネス」が実施する、アフターサービスランキングで2010年版より家電量販店部門において5年連続1位を獲得しています。その経営理念と方針について情報提供をいただきました。
続く、統一論題パネルディスカッションでは、「人を大切にする経営」は企業業績を高めるか 、をメインテーマに司会竹内利明先生、パネリストとして、株式会社日本レーザーの近藤宣之社長、アタックスグループの西浦道明代表、パソナキャリアカンパニーの渡辺尚社長が登壇され、企業経営者、コンサルタント、人材派遣の立場から、深く突っ込んだ議論が展開されました。その後で、分科会、懇親会と続きました。懇親会では、多くの皆様と名刺交換の機会を得ました。また、懇親会では締めの挨拶を小職が担当させていただきました。
3日目は、朝から研究発表会です。小職は新C棟203教室で主査を担当いたしました。コメンテーターには、LFC 株式会社の井上武社長でした。報告は、①「人を活かし、人を育てる上質経営」アチーブメント株式会社青木仁志代表、②「人を大切にする経営の事例調査研究-ヒアリングによる従業員満足度・離職率・労働分配率等からの考察-」高知工科大学、関田良彦氏、桂信太郎氏、井形元彦氏、原陽一郎氏、③ 「「人を大切にする経営」が地域企業に及ぼす効果 -後継経営者の事業承継を踏まえたコンサルティングの現場から-」株式会社サクシード水沼啓幸代表、④「社員の働く幸せと高業績を両立している会社の本質-社員意識調査データで見える「良い会社」の姿-」株式会社パソナ桃原謙ジェネラルマネージャーの4組でした。
▲ アタックスグループ西浦代表
午後からは、「研究発表の総括」として、各分科会での報告を主査がまとめて報告です。司会は山形大学の野長瀬裕二先生が担当され、各セッション主査として、法政大学大学院樋口一清先生、青葉総合法律事務所山田勝彦弁護士、東海大学錦戸典子先生、そして小職が担当しました。各会場とも充実した報告がなされたことを確認できました。
続く、パネルディスカッションでは、「人を大切にする経営学会のこれからの活動を考える 」をテーマに、司会を麗澤大学中野千秋先生がつとめられ、パネリストには、高知工科大学の桂信太郎先生、東京大学大学院の島津明人先生、帝塚山大学大学院の田中雅子先生が登壇されました。本音のトークに広い会場は熱気に包まれました。最後に、第3回会場校開催挨拶として、駒澤大学の渡辺伊津子先生が次回開催を宣言され、閉会式があり、第2回大会は無事に終了しました。
充実と緊張した3日間でした。