INTERKIDS岡山「高校生懸賞論文2015」表彰式

7月12日「こくさいこどもフォ-ラム岡山」(通称INTERKIDS OKAYAMA)が主催する「高校生懸賞論文2015」の表彰式がオリエント美術館講堂で開催されました。
INTERKIDSは、2015年で創設20年目を迎える組織で、代表をつとめられる今西通好会長によれば「ボランティア活動は、地域社会へ何がしかの貢献を果たすものであると同時に、その喜びややりがいも含めて、他ならぬ自分たち自身の楽しみや自己実現にもなっているのだと思います。いま高齢化が進むわが国にとって、生涯学習が大切なことは言うまでもありません。とりわけ学校など教育機関以外で、世代や専門領域を超えて、互いに教え学ぶといういわゆる Unformal Education がますます欠かせなくなるといわれます。」と活動の精神について述べておられます。
こうした精神に基づく「高校生懸賞論文」は、今年で2回目を迎え、1.グローバル社会と私~グローバル社会でどのような活躍を目指すか 、2.ESDと私~持続可能な社会に向けて何をなすべきであろうか、3.岡山からの私の発信~岡山の文化を世界にアピールするには、という3つのテーマから選択して持論を述べるというもので、県内の高校から108名の応募がありました。
INTERKIDS岡山「高校生懸賞論文2015」表彰式
3段階からなる厳正な審査を経て、最優秀賞には、おかやま山陽高校1年のビラン・アンドレさん、そして優秀賞には、岡山学芸館高校1年の江 御齊さん、岡山県立津山高校3年の須田成美さん、岡山県立矢掛高校2年の三宅美聡さん、奨励賞に8名が選ばれました。審査の担当は、岡山県教育庁の内田広之教育次長が審査委員長を、そして山陽新聞社日下知章取締役編集局長 、ノートルダム清心女子大学高木孝子学長、岡山経済同友会松田久代表幹事(両備ホールディングス社長)、こくさいこどもフォーラム岡山今西通好会長、インターキッズ国際塾塾長で中国学園大学の松畑熙一学長、そして小職がつとめました。なお、この企画は、岡山県、岡山県教育委員会、岡山ESD推進協議会、大学コンソーシアム岡山、岡山県国際交流協会、山陽新聞社、RSK山陽放送、TSCテレビせとうちの後援を受けています。表彰式では、講評を担当させて頂きました。そして松畑インターキッズ国際塾塾長の総括的な講評とご挨拶に続いて、今西こくさいこどもフォーラム岡山会長より、表彰状が授与されました。
さて、最優秀賞に選ばれた、フィリピン生まれのビラン・アンドレさんの論文は、貧困のなかで生を受けた彼が、複数の育ての親、そして日本人の育ての母親によって、幾多の労苦を超えて、育ての親はもとより、生みの親にも感謝の心を持ち、前向きに生きてゆこうとする気持ちを素直に吐露した作品に仕上げられています。また、優秀賞に選ばれた台湾出身の江 御齊さんの論文は、戦前、日本の統治下時代の台湾で、その発展のために尽くした日本人技術者の献身的な努力に対して、現在の日本人はあまりにも無関心であり、顕彰しようとする気持ちが無いとした事実を引用しながら、現在の日本社会の深層が抱える課題に対して問題を提起した作品に仕上げられています。最優秀賞に選ばれた、ビラン・アンドレさんの作品の一部を紹介します。皆さん、ぜひ、受賞された高校生たちの作品を全部読んでみてください。私たち、大人が忘れかけていた大切なことを、必ず思い出させてくれます。どれも本当に秀逸な作品ばかりです。

【最優秀賞】ビラン・アンドレ
グローバル社会と私~感謝の心で
私には5人の母がいます。私はフィリピンで薬物中毒の両親の子どもとして生まれました。母は私を出産後、父から渡されたミルク代で自分の薬物を買い、私には砂糖水だけを飲ませていました。そんな母のそばで、弱々しく泣く1200グラムの未熟児で今にも死にそうだった私を見つけてくれたのは、日本からフィリピンに来ていた一人の女性でした。母はその人の前で自分の子どもである私を捨てました。死にそうな赤ちゃんを助けたその女性は、自分の子どものように大切に育てましたが、日本に帰らなければならない日が来たのです。その時「日本で落ち着いたら自分の子どもとして引き取りに来るから」とフィリピンの女性3人に頼んで帰国しました。3人の女性を次々に母親だと思って、フィリピンで生活していた私が8歳の時、その母達から本当の事を知らされたのです。その時、私には血のつながった家族がいないことが信じられませんでした。しかし、そんな私を本当の息子のように思ってくれている日本の母がいて、将来は息子として日本へ迎え入れてくれることになっていることも知りました。その時、私の心に空いた大きな穴に一筋の光が射し込んだように思いました。その日から私は日本での生活を楽しみにしていました。しかし9歳の時、日本の母から「今の法律では何の関係もないフィリピンの子どもを日本に連れてくることはできない。人身売買になるかもしれないので許可されない」という連絡が入ったのです。思いがけない言葉に私はどうして良いのか分かりませんでした。
(中略)
現在、様々な事情により本当の親と一緒に暮らせない子どもや私のように見捨てられた子どもが世界には約1億5000万人以上いると言われています。誰にも救われずストリートチルドレンとして一人で生活する子ども、家族を支えるために学校に行かず働き手として仕事をさせられている子どもなど、子供らしい生き方が出来ていない子どもが多くいるのです。また、人身売買の犠牲となる子どもが、年間100万人から200百万人とも言われています。(以下、一番大切な文章が続きますが全文を勝手に掲載できないため略します。ごめんなさい)

表彰式の後で、優秀賞に選ばれた、岡山県立矢掛高校2年の三宅美聡さんと記念撮影をさせて頂きました。彼女は井原市の在住で、井原市が世界に誇る美星天文台と天体観測を素材としたまちづくりの大切さを訴えました。現在、小職が、井原市の地方創生のお手伝いをしている観点から、とても重要な問題提起をして頂けたと感謝の気持ちで一杯です。
INTERKIDS岡山「高校生懸賞論文2015」表彰式
この度の懸賞論文から発せられたメッセージが、広く県内の高校生はもとより、世界中の人たちに届けられたら良いなあと感じました。
応募された108人の高校生の皆さん、そして関係者の皆様のご尽力に心から敬意を表します。


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