岡山大学はカナダのブリティシュコロンビア大学の協力を得て、3月19日、世界で活躍できる人材の育成を目指すための国際シンポジウム「グローバル実践型教育プログラムの構築に向けて」をJホール(鹿田キャンパス内)にて開催いたしました。
学生に長期就業体験をさせることで、地域、企業へ貢献しているカナダのブリティッシュコロンビア大学の事例を学びながら、大学人、学生、県内企業関係者ら約130人が、人材育成について理解を深めました。ブリティッシュコロンビア大学の森林学部には、Forest Resources Management(森林資源管理学)、Forest Operations(森林管理学)、Natural Resources Conservation(自然保護学)、Forest Sciences(森林科学)、Wood Products Processing(林産学)の5コースがあります。
同大学森林学部のサイモン・エリス准教授が、学生が一定期間、企業等で就労する「Co-op(コープ)プログラム」を説明。プログラムでは、従来のインターンシップとは異なり、大学の講義を踏まえた実務体験の中で課題発見と解決策に取り組んでいます。
同大はカナダの林産業約160社と連携しており、エリス教授は「学生にとっては良い刺激になり、企業にとっては優秀な学生を得るチャンスになる」と語りました。
同大のスデー・ジャハン林産学科Co-opプログラムコーディネーターは、プログラムの具体的な過程や手続きを解説、ロバート・コザック教授(同森林学部)は、カナダの林産業の現状について話しました。
▲ 荒木理事
こうした長年の経験に育まれながら成長してきたCo-opプログラムに関する話題提供を受けて、荒木勝理事(社会貢献・国際担当)が、岡山大学の実践型教育の概要を紹介しました。
また、これまでの取り組みと、これからのプログラム開発の方向性について小職が話題提供を行い、環境生命化学研究科の吉川賢教授を司会に、エリス准教授、カナダで設計事務所を営みながらUBCのプログラムアドバイザーを長年つとめた伊藤代表、県内林産業関係者を代表して銘建工業の安東取締役総務部長、そして小職の4人が実践型教育について協議するパネルディスカッションを行いました。
いよいよ今年の6月から3ヶ月間、UBC から2名の学生を受け入れCo-opプログラムがスタートします。岡山大学が国からスーパーグローバル大学に採択されて初の実践型教育プログラムです。どうぞ皆様、ご期待下さいませ。