「循環共生型社会の実現による地域再生に向けて~地球環境と地方創生への知の貢献~」を開催

1月15日、環境省総合環境政策局と岡山大学の共催により、循環共生型社会の実現による地域再生をめざすためのシンポジウムが開催されました。
このシンポジウムの趣旨は、環境省のHPから引用すれば、「平成26年7月に出された中央環境審議会意見具申「低炭素・資源循環・自然共生施策の統合的アプローチ~環境・生命文明社会の創造~」において、低炭素・資源循環・自然共生施策の統合的アプローチによって、「地域経済循環の拡大」、「健康で心豊かな暮らし」等の我が国の経済・社会的課題に対応し、第4次環境基本計画に盛り込まれている「環境・経済・社会」の統合的向上の実現を目指すこと、その具体的な姿としての「地域循環共生圏」を具体化することが求められています。また、政府全体としても、「まち・ひと・しごと創生本部」(本部長:内閣総理大臣)が設立され、人口減少下における持続可能な地域の在り方(地域の産業育成、コンパクトシティ等)の検討が本格化しているところです。これらを受け、環境省としても、地域が抱える社会経済的課題と低炭素化施策等との関係及び国全体の削減目標の達成から果たすべき地方公共団体の役割を踏まえつつ、低炭素地域づくりを通じた地域活性化等に向けた政策の方向性を検討しています。本シンポジウムは、このような背景から、低炭素地域づくり事業を地域活性化や地域課題の解決に繋げる工夫等の事例を共有することにより、より効果的で、かつ地域の社会経済に根差して自律的に発展していけるような取組の芽を生み、それを大学の知恵も活かしつつ発展させる道筋を共に考え、育てていくことを目的として開催するものです。」と説明されています。
岡山大学創立五十周年記念館を会場に開催されたシンポジウムでは、主催者を代表して、環境省からは小林正明総合環境政策局長が、岡山大学からは山本進一理事(研究担当)・副学長が開会あいさつを行いました。
神埼先生
 ▲ 神崎先生
続く学識者からの事例発表では、岡山大学環境生命科学研究科神崎浩研究科長が岡山大学としての研究の内容を、小職が岡山大学の地域貢献活動紹介として、環境にやさしいクリーンエネルギーに配慮したパーソナルモビリティを利用したまちづくりと倉敷市水島で進める実践型環境学習のテーマで話題提供いたしました。さらに、自治体等からの事例発表として、富山県立山町、岡山県西粟倉村、岡山県津山市、一般社団法人徳島地域エネルギーの代表者が、そして企業からはイズミヤ株式会社、積水ハウス株式会社の代表者が現場での具体的な取り組みについて、成功事例や苦労話を披露されました。
立山町長
 ▲ 立山町長
休憩をはさんで、パネルディスカッション「循環共生社会の実現による地域再生のためのステークホルダーの協力等について」では、コーディネーター役を岡山大学花岡千草上級リサーチ・アドミニストレーターがつとめられました。パネリストは話題提供者全員と環境省から担当課長が議論に加わりました。冒頭では「東日本大震災の後、急速に進んでいる自立分散型エネルギーの導入は地方を再生する新たな解決策になり得ないか。地域の資源を活用し、資源を循環させ、そこから発生する恵みを大学の知恵も活かしながら、地域の経済・社会に取り込むことで地域を再生することができないか。本シンポジウムでは、自立分散型エネルギーの導入、地域資源循環の構築による地域再生への貢献の可能性について事業実施団体による事例紹介や、学識者や行政の担当者などの報告を受けて、今後の展望について意見を交換します。」と提案、それぞれの意見と休憩時間に会場から頂いた質問に基づき、各登壇者が回答するというスタイルで進められました。
パネルディスカッション
小職に対しては、地域において環境に配慮した活動を展開する際に「医療」という観点を考慮しているかどうかについて質問を頂き、現在、取り組んでいる「地域包括医療・ケア」の視点からご回答申し上げました。
とても貴重な機会を頂戴した環境省と本学関係者の皆様に感謝申し上げます。

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