2月15日、松山へ学習会の講師としてお招きいただきました。
前日の雪が心配であったため時間に余裕をもって早く到着しました。そこで、道後温泉へ立ち寄りました。
道後温泉への入湯は生まれてから何度か数え切れません。亡き父が何よりも道後温泉をこよなく愛し、機会があるたびに訪れました。
父は銀行員や公務員としての職業経験が長かったのですが、道後温泉に敬意を表してか、元気な頃は正装して道後温泉に来るのです。理由はともかく変でした。晩年も、私服ながらきちんとして入湯するという何とも言えない習慣がありました。と言いつつ、長湯はしない人でありまして、せいぜい30分も入れば、長湯したから疲れた、と呟いたものです。
そんな父を最後に連れていって以来、しばらく来ることはありませんでした。何年かぶりの道後温泉タイムです。入浴客のあまり多くなく、顔なじみの地元の方でしょうか、湯船からは耳慣れた松山の方言が聞こえてきます。しばし、のんびりとした源泉かけ流しを楽しみました。脱衣所や湯船のあちらこちらに父の面影を思い浮かべました。
お湯でさっぱりしてから、クルマで10分ほどのところにある伊丹十三記念館を訪れました。松山ゆかりの天才伊丹十三の魅力を余すところなく展示した記念館は愛媛県の観光スポットとしてイチ押しです。ファンの方もそうでない方も、ゆっくりと拝観すれば、その多くの方が伊丹の生き様や作品に魅了されるのではないでしょうか。
加えて建物の構造も魅力的です。また、前庭には伊丹の愛車も展示されています。こうして講演前に、少しだけゆっくりとした時間を過ごしました。
さて、講演は四国ろうきん愛媛地区推進委員会主催、愛媛地区ろうきん研究集会にて「労働者自主福祉金融の使命と役割」のテーマで登壇させていただきました。会場になったピュアフル松山の5Fには、休日を返上して愛媛県全域から100名近い労働組合執行部や勤労者福祉団体関係の方々が参加されました。
生まれ故郷での講演とあって地元ネタをふんだんに織り込んで、アベノミクスから地方経済の状況、少子高齢時代の勤労者の生活実態から福祉金融のあり方までパワフルにお話させていただきました。