パリ③プロムナード・プランテとベルシー・ヴィラージ

昔の鉄道後を長い公園にした、プロムナード・プランテを視察しました。バスティーユ広場からリヨン通りへ出てドメニル通りへ入り、10分ほど高架線の階段を上がると始点があります。ここは通称、「ただ歩くだけの楽しみ」と呼ばれる、全長4.9キロの緑豊かな散歩道プロムナード・プランテ(Promenade Plantée)になっています。郊外鉄道ヴァンセンヌ線(バスティーユ線)だった廃線跡地を利用して歩道が整備されています。レンガ造りのレトロな高架線で、古い建築の愛好家には人気のスポットになっています。高架の下には、ギャラリーや家具工房などのお店が並んでいます。そして、その上(高架線上)に通称「秘密の散歩道」があるのです。ここは、廃線となった高架橋を1986年にパリ市が買い取り、遊歩道として活用すべく、世界で初めて、高架橋の上に造られた回廊公園として設計されました。道には途中に公衆トイレはありましたが、商業施設は一切なく、ただ散歩をする楽しみを味わうことがコンセプトです。全長の約半分の距離を散歩いたしました。歩く人を飽きさせない、様々な創意工夫が感じられました。とてもよく手入れが行き届いています。日本人が海外の観光地を訪れる際には、せわしなく、あちらこちらを動き回るといったイメージですが、ここでは、ゆるりとパリの「良き別の顔」を見せてもらったとの印象です。
途中で歩道を降りて、下の一般道へ出て、12区の区役所でひと休み、それからリヨン駅から伸びる無数の線路の高架の下を抜けて、ベルシー公園へ入りました。とても綺麗に整備された美しい庭園公園です。池には鴨たちが人に慣れていて、訪れる人を待っているといった印象です。そこを抜けますと、ベルシー ヴィラージ(ビレッジ)が出迎えてくれました。ここはベルシー公園南側に隣接しており、1960年まで100年以上にわたって巨大なワイン倉庫だった歴史的建造物をリノベーションしたショッピングモールになっています。レストランやカフェ、雑貨店から、fnac(フランス最大のブックチェーン店。電化製品やDVDなども扱う)や映画館、体験型科学博物館までが建ち並び、買い物から食べ物までおしゃれに楽しめる、歩いているだけで楽しめるスポットです。ここでランチといたしました。