イトーヨーカ堂閉店


岡山市市役所筋にあるイトーヨーカ堂が2月末で完全閉店、18年間の岡山での歴史にピリオドを打ち撤退します。

2月25日は、山陽放送(RSK)さんの取材・インタビューで、閉店セールで賑わう同店へ参りました。

長引く消費の低迷と岡山駅前にオープンした西日本最大のイオンモール岡山(350店舗)の影響で、岡山市内の多くの店舗が閉店・休業したり、イオンへ移転したりする流れが加速しています。

百貨店や商店街も厳しい環境が続いていると予測されます。そして、イオンモール岡山も繁盛店は順調に業績を伸ばしていると思われますが、店舗によっては苦戦しているとの情報もあります。

岡山市中心市街地では、路面電車の岡山駅構内への乗り入れや新しい市民会館の建設などの公的なインフラ整備の計画や、民間主導による新たなエリア開発はじめ大型ホテル、マンション建設の計画も動き始めていると言います。

少子高齢社会の急速な進行、人口格差と減少問題、所得格差の拡大、財源・税収不足、公共交通網の衰退、マイナス金利、企業の後継者不足など国内だけでも課題が山積しています。インタビューを受けた内容は割愛しますが、イトーヨーカ堂の閉店は岡山市だけでは無く、今月末までに全国で20店舗を閉鎖する予定であると報道されています。

営業中の店舗をバックに、インタビュー頂いた山陽放送報道部のH女史と1枚撮らせて頂きました。また、店内ではCOMME CA ISMの店頭で、定価4,000円の帽子が800円で最終セールされていました。迷いましたが記念に購入いたしました。

岡山で18年続いた大型商業施設、ひとつの歴史に幕が引かれます。

小職の大学院授業では、大店法(大規模小売店舗立地法)の経緯・推移から岡山市・岡山商工会議所と共に実施したイオンモール岡山出店ビフォー&アフター調査を使い、さらに交通・移動のテーマや岡山市の大森市長が掲げる中心市街地に回遊性を生み出すための政策パッケージ(複数の施策の合わせ業)を読み解き、市民団体やNPOが取り組む新たな活動、商店街の活動、イオンモール岡山の地元へ密着して地域と共に歩もうとする活動、そして学生たちの活動などを網羅的に紹介・議論しています。また、ヨーロッパの旧市街地での取り組みと比較しています。しかし、力量不足で「適正解」が見当たりません。

都市の未来を考える上で頭の痛い問題です。