新しい年の岡山

2016年1月2日、まずは、岡山市の吉備津神社に詣でました。2日ながら、参道は車の渋滞、石段下は手水舎(ちょうずや)へ並ぶ人の長い列が出来ていました。まずは、国宝の本殿に参拝してから、境内で行われていた餅つきを拝見しました。暖冬の穏やかなお正月、人々も安息な心持の笑顔が多いように感じました。信仰心に欠けるのですが、申年にちなんだ絵馬で記念撮影をしました。ここ吉備津神社には、5・15事件で落命した、岡山生まれ、明治から昭和の時代を駆け抜けた「憲政の神様」と称される、名宰相、犬養毅首相の立像があります。長引く景気低迷のせいか、世の中の動きが慌しさを増しているように思えます。政治には疎いのですが、平和な世の中が続きますよう犬養像に礼拝いたしました。

次に、吉備津神社から車で10分ほど、総社市にある日本で4番目に大きいとされる前方後円墳「造山(つくりやま)古墳」にのぼりました。山頂には社があり、地元の方がお掃除をされていました。奈良にあるこれらの古墳は立ち入りが規制されているようですが、ここ造山をはじめとした古墳群は自由に散策することが出来ます。開けた周囲の景色を眺めながら、古代人の暮らしに、しばし思いを馳せました。吉備は国のまほろばであります。

さて、造山古墳から車を走らせ、備中国分寺を横目で眺めながら、次は、同じく総社市にある雪舟修行の寺として名高い「宝福寺」に参拝いたしました。ここも大そう見事な威厳ある寺院であります。山門を抜けて、本堂に参拝いたしました。天井には一面に描かれた龍の絵があり、また、雪舟が絵ばかり描いてお経の練習をしないため和尚から柱に縛り付けられたところ、涙でねずみの絵を描いたとされる逸話を描いた絵が飾られています。訪れる人影は少なく、本堂裏にある三重塔はじめ方丈やその庭など、閑静な境内を巡りながら、ゆったりとした時間を過ごしました。丁度、お寺の裏が高梁川です。正月にみる高梁川の清流も、普段に比べ活き活きとしているような気がしました。

お昼時になりましたので、岡山市内へ戻り、イオンモール岡山の賑わい振りを検分に参り、そこで昼食をとりました。さすがにイオン前の市役所筋は渋滞で、駐車場へは1時間以上待ちの看板を持った誘導員の方が整理にあたっていました。高島屋裏にある服部パーキングへ車を停めてイオンのレストラン街でカレーライスを食しました。夜は、好物の「新八鳥弁当」を仕入れ、障がい者の方々が育てた葡萄で醸造した奇跡のワインといわれる「COCO FARM&WINERY」から取り寄せた「風のルージュ」を開け、年賀状をみながらテレビ三昧でした。

今年の岡山の景気はどうなるのか、そんなことを考えながら過ごした一日でした。