水仙ロードとばんや食堂


今年は暖冬の影響で、花の開花が早まっていると思います。ここ鋸南町の水仙ロードも、既に盛りを少々過ぎているようです。とは申せ、なんと30年振りくらいに、水仙ロードを散策いたしました。千葉県や鋸南町などの公式HPによれば「南房総の鋸南町(きょなんまち)は、水仙の日本三大群生地の一つで、「日本一の水仙の里」として知られています。なかでも有名な「江月水仙ロード」は、江月地区の町道の両側、ほぼ3Kmに渡って水仙が咲き誇ります。」「房州の花づくりは、安政年間(1854~1860年)に鋸南町の保田地区に咲く「元名水仙」と呼ばれる日本水仙を、船で江戸に運ばれたのが始まりだとされています。現在では1,000万本近い水仙が市場へ出荷されています。」「緩やかな山野斜面を埋め尽くしながら点在する「元名水仙」を、愛でながらウォーキングすれば、青い大空や早春のそよ風とともに自然の恵みに感謝せずにはおれません。」と紹介されています。
 水仙は見事に群生していますので、その香りは風に運ばれて、訪れる者を楽しませてくれました。加えて、梅の花や菜の花の香りも運ばれてきますので、季節は1年で最も寒い冬ですが、実は1年で一番香り立つ「薫風の季節」だと気づかせてくれました。それに早咲きの河津桜が満開であり、水仙と梅の「白」、菜の花の「黄」、桜の「ピンク」という鮮やかな色彩が里山の緑に溶け、そして春の訪れを告げる春一番に続くそよ風が肌を撫で、様々な野鳥のさえずりが耳を楽しませてくれました。
さて、食では、鋸南町保田漁業協同組合直営の食事処「保田漁港ばんや」食堂へ参りました。昼時を過ぎていましたが、長い行列ができていました。ただ、テーブルの数が多いため、お客さんの回転が速くて、待ち時間は30分ほどで名前を呼んでくれました。豊富なメニューで、どれを注文するか目移りして、しばし迷いました。大きな器に新鮮な刺身がてんこ盛り、おすすめの大漁御膳(海鮮丼)をメインに据えて注文いたしました。そして大振りの金目鯛姿煮は、甘辛の濃厚な味付けでした。朝どれを謳っているだけあって、新鮮の証明、身がぷりぷりながらほろほろ骨からはずれ、ご飯がすすみました。また、房州の魚と言えば、アジの「さんが焼き」「なめろう」「刺身」の3点盛りとサバの漬け寿司(1貫)を注文しました。孤独のグルメよろしく、少々、注文し過ぎであり、満腹、大満足でありました。ばんや食堂の隣にある海産物販売所では、内房で獲れた新鮮な魚介類を干物にして直売していました。次々に手際よく金網の上に天日に干されていく魚やイカを眺めているだけで、その見事な光景に楽しくなりました。港の上空をトンビがくるくる回遊しておりましたので、いわしを並べている女将さんに、「トンビに狙われませんか?」と尋ねたところ、「そうです。しょっちゅう飛来してきて、やられます」と笑顔で答えてくれました。
頂いた新鮮な魚貝の美味を加えると、白、黄、ピンク、色とりどりの花の色と里山の緑、温かな風に運ばれる薫香、鳥たちのさえずり、まさに本当に贅沢な季節を五感で堪能することができました。