カナダからアドバイザー来学

岡山大学が進める大きなテーマの一つに「カーボンニュートラル」があります。
以下に岡山大学のHPを引用して「カーボンニュートラル」世界の実現に向けた取組みを抜粋して紹介します。
「岡山大学では世界的な地球温暖化対策に呼応して、 脱炭素社会の実現に向けた本学の取組を戦略的に推進するため、2022年4月にカーボンニュートラル戦略本部を設置しました。戦略本部では、 本学のカーボンニュートラルに関する基本方針や計画の策定等を取りまとめるとともに、 他大学、 地域、 国際社会等との窓口となり連携を推進しています。また、戦略本部内には、 教育・人材育成部門、 研究部門、 環境マネジメント部門を置き、カーボンニュートラルに関する学内での教育研究活動やキャンパスのゼロカーボン化の施策を検討実施しています。とりわけ、研究部門の目標は、カーボンニュートラル達成のための研究を推進し、課題解決のための社会実装も見据えた重点研究拠点の組成を目指しています。また、本学が持つ研究シーズを活かした地域貢献活動として、カーボンニュートラル実現に向けた地域における各種セミナー、勉強会開催等への協力を通して地域に貢献します。
さらに、こうした取組に呼応して、脱炭素社会・地域循環共生圏の構築に貢献すべく2022年4月に「グリーンイノベーションセンター(GIC)」を設置しました。このセンターの特徴は、「木造建築・林業・サプライチェーン部門」と「グリーン by デジタル部門」の2部門から構成されている点です。
「木造建築・林業・サプライチェーン部門」では、高層木造建築の技術開発や次世代木質材料研究、スマート林業の技術開発、木材のサプライチェーン・マネジメントなどの研究を行います。木造建築の高層化は、CO2の固定量を増やすだけでなく、製造過程でCO2を多量に排出するコンクリートや鉄の利用量を削減できます。「グリーン by デジタル部門」では、「岡大DXコア」の活動基盤を背景に、林産業を含む地域企業の情報インフラ構築を支援・推進します。森林の計測や可視化、データに基づく森林成長のモデル化とシミュレーションなどデジタル技術による林産業のサポートを目指しています。さらに、GICの活動は、複数の大学と共に林業・木材産業が盛んな真庭市とコンソーシアムを組み、県北地域の森林を実フィールドとして教育研究を進めて行きます。」

こうした取組の世界的な先進大学である、カナダ国BC州にありますUBC(ブリティッシュコロンビア大学)に縁の深い、伊藤公久氏が来学されました。

まず、岡山大学が2021年4月に、工学部と環境理工学部を再編・統合して新工学部をスタート、新たに建築教育プログラムを設置した記念として設立した、木造2階建ての「岡山大学共育共創コモンズ」へご案内申し上げました。
ここは、大学だけでなく地域や企業の皆さまとともに学びあい交流できるSDGsを視座に置いた「みんなのイノベーション空間」として計画し、本学特別招聘教授であり建築家の隈研吾氏の監修により建築され約300人を収容できるつくりになっています。そしてこの建物は、木造CLTパネルを活用した最先端の工法を視覚的にも体感できる原寸大の建築教育の教材であり、木造CLTパネルの製造量が日本一の岡山県における木質建築・森林保全活用の教育研究拠点としての役割も担っています。既にCLTで高層16階建ての建屋がキャンパスにそびえるUBCでありますが、それを追随したいとの思いを伊藤アドバイザーにお伝えしました。
本部玄関前にて、那須保友学長と名刺交換ならびに簡単なご挨拶を交わして頂き、更なる岡山大学とUBCの連携強化の方向性についてご確認いただきました。このあと、DX・GXを担当されている阿部匡伸理事・上席副学長室へご案内申し上げ、意見交換の時間を持ちました。