岡山市の奥座敷「河原邸」

新型コロナの影響で、外食に注意しながら過ごす日々が続きます。

世界中の人々が食事に注意しながら過ごしていると思います。

こうしたなかで手打ち蕎麦が食したくなり、岡山市の最北にある御津の河原邸を訪ねました。

去年の春、母が他界いたしました。葬儀をつつがなく終えて清算を済ませた足で、桜咲くなか訪ねて以来です。

国道53号線を北上、旭川を眺めながら、御津の中心市街地を抜け、途中を左折して宇甘川沿いをさらに北上しますと河原邸はあります。

金土日の3日間の限定営業ですが、元大庄屋の座敷で上等の手打ち蕎麦を食することができます。

お客はまばらで、ほとんど貸し切り状態です。

昔の養蚕を偲ばせる蚕玉が置かれ、床の間には梅と水仙が活けられ、清楚なひな祭りの軸がかけられています。

つけ汁は鳥で蕎麦を頂きました。

陽光うららか、食後は離れの2階で、古木の松が見事なお庭を愛でながら、のんびりと穏やかな時を過ごしました。

暖かさに誘われてか、カメムシが入ってきました。

日本には1年を24分割し、それぞれに季節を表す言葉をつけた二十四節気という季節の呼び方がありますが、24分の3にあたる冬籠りしていた虫が這い出る頃を「啓蟄(けいちつ)」といいますが、2021年度の啓蟄は3月4日とのこと。

ひと月早いのですが、寒暖を繰り返すこの頃、一気に春の陽気のようですので気の早いカメムシが動き出したのではと、自然の中での命の営みに嬉しくなりました。

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