ILO(国際労働機関)とSDGs

「ろうきんシンポジウム ~持続可能な社会の実現と労働金庫の役割~」が、3月28日、東京日暮里のホテルラングウッドにて開催され、お招き頂きました。

このシンポジウムは、国連専門機関であるILOの「設立100年」を記念して、SDGsを踏まえたテーマで開催され、この3月に公表されたILOレポート 「70years of efforts to build an inclusive society in Japan through enhancing workers’ access to finance/日本において70年にわたり勤労者の金融アクセスを強化することで、包摂的な社会を構築してきた取組み」における労働金庫の国際的な評価について理解を深めるとともに、ILOレポートのインタビュー調査や執筆に携わった方々によるパネルディスカッションを通じて、労働金庫の社会的意義や存在価値、さらにはSDGs時代に期待される役割や展望について論議されました。

午前中は、お茶の水で打ち合わせをしてから、明治大学のレストランで、チキンカレーを注文、これは中々いけます。そのあとで、日暮里へ移動しました。

さて、シンポジウムでは、まず、ビデオメッセージとして、ヴァレリー・ブレダ(国際労働機関(ILO)社会的金融プログラム技術専門官)とアリエル・グアルコ(国際協同組合同盟(ICA)会長)の祝辞映像が会場に流されました。

次に、来賓として、ILOの田口晶子 駐日代表、日本労働組合総連合会(連合)の神津里季生 会長、日本協同組合連携機構(JCA)の勝又博三 代表理事専務から挨拶を受け、続いて、基調講演として「ILOレポートの要点と労働金庫への期待」と題して、法政大学連帯社会インスティテュート大学院の栗本昭 教授が、レポートの内容に従いながらポイント解説を行いました。

続く、パネルディスカッションは、テーマを「持続可能な社会の実現と労働金庫の役割」として、ファシリテーターに、日本協同組合学会の田中夏子会長が、パネリストとして、田口代表、栗本教授、に明治大学経営学部の小関隆志准教授、連合総合企画局の仁平章総合局長、そして全国労働金庫協会の中江公人理事長(元防衛省事務次官:写真)が登壇されました。

そして「ILOワーキングペーパー79号」が説く、持続可能な社会の実現と労働金庫の役割が再度確認され、ILOが「あらゆる場所のあらゆる形態の貧困を終わらせる(SDGs 1 貧困をなくそう)」を核として、グローバルな視座から「持続的な発展を遂げる労働」の実現に向けた労働金庫の使命を、理論的かつ実践的に論評している点について多面的に議論がなされました(拙書を同ペーパーに複数引用頂き感激です)。

会の終了後の懇親会で、主催代表の全国労働金庫協会の中江理事長と本格的なSDGs研究を開始することで合意、田口代表にも励ましのお言葉を頂戴しました。

岡山大学が取組むSDGs推進活動における自らの専門テーマを確定できました。

思い出に残るシンポジウムであると同時に、これからの道しるべを頂けた大切な機会でありました。

解散した後で、関係された協会総務部の皆さんと、近所で反省会を共にいたし、駅前の夜桜を愛でて、帰路につきました。

お気遣いいただきました皆様方に感謝です。