11月13日の今回のSPOC研究会は、午前中の開催でした。テーマは「都市計画における住民の関与-地区計画制度と都市計画提案制度-」と題して、岡山大学大学院社会文化科学研究科の山本尚見さんと小職の2人が話題提供させていただきました。
山本さんの問題意識の背景は「近年、「まちづくり」という言葉がよく聞かれるように、市民が主体となってまちの形成に携わることへの関心が高まっている。このような機運の高まりの中で、都市計画の担い手を行政だけでなく市民にも広げ、市民が都市計画策定業務に関わることを可能にした制度が都市計画法第21条の2に基づく都市計画提案制度である。都市を取り巻く環境が大きく変化している中で、将来的に持続可能な都市を考える上では市民が都市計画に参加し、また自ら主体となり、自分たちの手でよりよい地域を作っていくことが必要である。」です。
岡山駅の西口で地区計画制度や都市計画提案制度に基づき活性化を展開しようとすると、提案しようとする住民や関係者による覚悟とプランニング力、合意形成に向けたハードルを越えるたゆまぬ努力、そして自治体の協力が必要となります。
もちろん、地区計画制度や都市計画提案制度を利用して活性化計画を策定すると決まっているわけではありませんが、どのような計画を立案、実行するにも、こうした専門的な情報も関わる皆さんに参考になると考え、また、丁度、山本さんが修士論文のテーマにしていたこともあり、ご紹介申し上げました。
このセッションのあとで、同じく岡山大学経済学部4年の長宗武司君はじめ学生サークル「岡山百年構想」の学生たちが、奉還町商店街を拠点に展開する活動をパネル化して、この研究会の会場として利用させていただいている奉還町「りぶら」1階で紹介しています。こうして、学生たちが地域資源としてお役に立っていることに喜びを感じます。
一歩、一歩、まちが元気になってくれることを望みます。