明日、9月29日が誕生日で55歳を迎えます。
いよいよ還暦まで5年となりました。
元気に働ける期間という観点からすれば、長距離走の最後の直線に差し掛かったラストスパート、仕上げの段階であります。
よくここまで大病なく身体が持ったと、酷使してきた自らの身体に感謝しています。
これまでの振り返りと棚卸をしたいと考え「出雲大社」へ参拝しました。
まず、その前に腹ごしらえです。出雲蕎麦をいただきました。蕎麦の実を殻から挽くため色が濃くコシが強いのが出雲蕎麦の特徴であると言われています。3段の割子そばが基本ということで薬味をつけていただきました。ノドごしの良さにびっくりです。東京に在住した時間が長いため、岩手の椀子蕎麦や長野の戸隠蕎麦をはじめ、東京にある藪蕎麦、神田まつや、麻布十番更科堀井など、蕎麦の名店へ随分と参りましたが、出雲蕎麦は更科とは好対照で、飾らない素朴な感じが素敵です。また蕎麦湯も濃厚です。
さて、参拝です。久しぶりの出雲大社ですが、昔と変わらず松並木が迎えてくれました。
見事な本殿をゆっくりと1周して穏やかな時間を過ごしました。そのときにこれまでの人生の振り返りをいたしました。郷里の愛媛から東京へ出てからは、唯々、がむしゃらに走った時期が長く続きました。無駄ではないにしろ、何が残ったのか。随分と家族には苦労をかけました。
そして東京に残した家族には、いまも苦労をかけ続けています。一方で、岡山と愛媛を通いながら父親の看取りをすることができました。長男としての精一杯の恩返しです。そして現在は母親を岡山へ呼びまして、仕事がない週末は一緒の時間を過ごすようにしています。
自分のためのことは、一応、やり尽くした感があります。これからは、これまでの拙い経験を社会や学生のために費やしてまいろうと意を新たにいたしました。そんな出雲大社参拝でした。
社にほど近い「稲佐の浜」の海は穏やかでありました。
太古から寄せては返す波は変わりないのでありましょう。
あと何年、元気でいられるか自信はありませんが、精一杯の人生といたしたく思います。