新見市神郷人工林間伐ボランティア活動

9月5日~2週間、一般社団法人水辺のユニオン主催の「新見市神郷人工林間伐ボランティア活動」へ環境理工学部の学生2名が参加しました。この学生ボランティア活動は、全国から集まった学生たちが、2週間寝食を共にしながら、人工林の間伐活動を行い、森林の保全や水源の涵養の重要性、中山間地域の課題や人々の生活ぶりなどを実践知として体験するプログラムです。

早稲田大学など幹事団をつとめる学生諸君は、前日から入り、参加者全員の食材や生活用品の買い出しに行ってくれた様子で、お昼すぎには大きな荷物が駅の待合所に積まれていました。

さて、集合時間の午後2時に新見駅に全国から集結した学生たちは、まず、指導教官である、水辺のユニオンの仲村正彦理事から挨拶と諸注意を頂いた足で、地元のワークマンショップへ向かい、つなぎ服や地下足袋などの装備を調達しました。初めての参加者はワクワク気分でお気に入りの色やデザインのつなぎ服をチョイスします。

ミーティング(新見市神郷人工林間伐ボランティア活動)

こうして準備が整ったら出発です。新見市神郷地区は、岡山県の最北西に位置し、さらに進むと中国山地を縫うように越えながら、鳥取県に入り、最後は日本海(米子)へ抜ける岡山県で最も奥深い山間地域です。新見駅から高梁川を伯備線の線路を右や左に見ながらクルマを走らせること約40分、神郷温泉のある合宿所に到着です。
食事の支度(新見市神郷人工林間伐ボランティア活動)

ミーティングと自己紹介を済ませると、初日からリーダーが中心に分担を決めて、さっそく手分けしての食事の準備や明日の道具の確認が始まりました。時間を分けて、さっそくお楽しみの神郷温泉にもつかりました。夜は食事の時間から会話は盛り上がりました。
スケジュール確認(新見市神郷人工林間伐ボランティア活動)

30周年前のゼミ合宿を思い出しましたが、なにせ初対面の顔ぶれです。早稲田大学、三重大学、長野大学、広島修道大学、広島経済大学、新見公立大学、吉備国際大学、そして岡山大学、そして1年生から4年生、男女合わせて20名近くの集団による、まさに他流試合の開始です(笑)。初日から話題は尽きず、深夜1時すぎまで熱い議論が続きました。もちろん、翌日の朝食と昼食(お弁当)の準備やチェーンソーの手入れなども並行して進められます。
昼食と備品(新見市神郷人工林間伐ボランティア活動)

翌日は、全員元気に6時起床、朝のミーティングを済ませたところへ、主催者の仲村さんや森林組合の皆さんの登場です。クルマを分乗して、新見市森林組合へ向かいました。
新見森林組合学習(新見市神郷人工林間伐ボランティア活動)

そこで、組合長さんや関係者の方から挨拶を頂いたあとで、岡山県の専門家から間伐のイロハとチェーンソーの使い方についてレクチャーをいただきました。ひと通りの学びを得てから、即、現地へ入りました。まず、安全上の諸注意を頂いたあとで、さっそくチェーンソーにエンジンをかけて、20年物の杉の木を切断する実習の開始です。
間伐作業(新見市神郷人工林間伐ボランティア活動)

参加者全員が、体験を済ませると、既に間伐された大きな杉を4mの長さに切り分けながら、枝打ちも合わせて行う作業にかかります。うまく切れず途中でチェーンソーが動かなくなったり、寸法を測り間違ったりがありましたが、学生たちの飲み込みは早く、1時間ほどで、いよいよ間伐作業に入りました。もちろん、プロの職人さんが怪我をしないように、相当に気配りをしながらの作業であります。

山へ入り20分後、「気が倒れますから気をつけてください」との注意喚起がなされたひと呼吸後、「ドシーン!」と大きな地響きを立てて、見事に天を突くような杉の大木が倒されました。まさに圧巻です。
間伐作業(新見市神郷人工林間伐ボランティア活動)

そのあとも実習初日とは思えないくらいの速さで、プロの指導のもとで、次々と巨木が間伐されてゆきます。こうして2週間のボランティア活動が本格的に始まりました。なお、この活動のプログラムには、地域の皆さんや小学生たちとのふれあいや交流の時間、中国山地を越えて日本海まで出かけるプログラムなどが組み込まれています。
こうして、元気よく2週間のボランティア作業を終えた学生たちは、大きな実践知教育という収穫を得て大学に帰ってきました(後日、詳しい報告を、このHPでご紹介させて頂く予定です)。

水辺のユニオンの仲村正彦理事はじめ、新見市森林組合や岡山県備中県民局、新見市など学生たちを支えてくださった関係者の皆様に感謝です。

岡大生二人と(新見市神郷人工林間伐ボランティア活動)