「土木学会出版文化賞受賞記念ミニセミナー」に参加

四谷
 ▲ 四谷

6月15日のこの日は、昨年開催された、ストラスブール大学(シルマン政治学院長)と市(ヘルマン副市長)をお招きした「岡山大学国際学とシンポジウム」で、コーディネーター役をお願いした、ヴァンソン藤井由実さんの著作、『ストラスブールのまちづくり』が、平成24年度土木学会出版文化賞を受賞され、その受賞を記念して、四谷の土木学会で「土木学会出版文化賞受賞記念ミニセミナー」が開催されました。
ミニシンポでは、冒頭に、東京大学の原田昇先生(「交通まちづくりの実践」研究小委員会代表)から趣旨説明が有り、続いてヴァンソン藤井由実さんが、「ストラスブールのまちづくり」と題して記念講演をされました。そのお話を受けて、「ストラスブール交通まちづくりの意義とこれから」というテーマでミニパネルディスカッションがあり、進行役を、徳島大学の山中英生先生(自転車政策研究小委員会代表)、パネリストは、ヴァンソン藤井由実さん、東京大学の原田昇先生、京都大学の松中亮治先生(交通まちづくりの実践研究小委員会委員)、徳島大学の真田純子先生(景観デザイン委員会デザイン賞選考小委員会幹事)というメンバー構成で開催されました。
土木学会
最後に、総評としてコメントを京都大学名誉教授の青山吉隆先生がされました。会場は満席で、大変な盛会となりました。小職は、ヴァンソン藤井由実さんから写真係を頼まれました。うまく撮れたかどうか心配でしたので、あとで、お礼のメールを頂戴いたし安心しました。
土木学会出版文化賞の「受賞理由」にあるとおり、現地での実践活動に基づいたお話は説得力があり、相当にハイレベルな内容に、会場から彼女に惜しみない拍手が贈られました。

【受賞理由】(土木学会HPより)
ストラスブールは日本の多くの都市と同様に車社会であったが、この30年でトラムの整備や道路交通施策を中心として環境先進都市となり、日本のみならず世界中から視察が絶えない都市となった。本書ではこのストラスブールのまちづくりを紹介している。
著者は30年 におよぶフランス滞在中に、数多くの日本からの視察者を受け入れ、通訳として活動していた。そうした中で著者に蓄積され体系化された情報をもとに、各種の 報告書や歴代の市長や行政マンへのインタビューなどの綿密な調査を実施し、さらにまちの歴史や市民意識、財政、政治、文化、技術、経済など、まちづくりに とって重要ではあるが視察に訪れただけでは理解し得ない情報を、実体験を踏まえて盛り込み、ストラスブールの成功の軌跡を総合的に書き記している。
土木計画学を社会に活かし都市を魅力的なものにしていく経緯は、まちづくりの専門家に将来への展望を与えるものであると同時に、まちづくりが総合的な取り組みであることを示唆している。
また、まちづくりに関心の高い市民の方々に対しては、車社会から脱却し賑わいのある中心市街地をつくるための土木計画の重要性をメッセージとして発信している。
以上により本書を高く評価し、土木学会出版文化賞を贈呈する。

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