「亀のひみつ 倉敷のこころ」~高梁川流域の水と命を考える~をテーマに、10月27日(土)、NPO法人「倉敷町屋トラスト」にて、まちなかキャンパスin倉敷を開催しました。田中美穂氏(倉敷「蟲文庫」店主)、矢部隆教授(愛知学泉大学)をメイン講師にお迎えし、共催いただいた倉敷市環境政策課(いきもの茶屋=サイエンスCaféとの共催)さんやGREENDAY実行委員会(大久保憲作氏代表)さん、そして後援いただいたWAVE出版さんにも議論に加わっていただきました。
▲ 左から愛知学泉大学の矢部隆教授、倉敷蟲文庫店主の田中美穂さん、三村
40名を超える方にお集まりいただきました。倉敷における連携活動のパートナーであるGREENDAY実行委員会や倉敷市さんとの公式な「地域実践」活動展開の第一歩とすることができました。広報面でも倉敷市が記者発表で関係団体に告知。山陽新聞さんが数回、毎日新聞さんなども紹介してくれました。
▲ 学生たち
会場づくりは、倉敷市(環境政策課三宅康裕さん)とNPO法人「倉敷町屋トラスト」(中村泰典さん)が、設営、案内板設置、配布物の準備などを担当してくれ、岡大生5名が協力して受付をはじめCafé環境を整えました。うれしかったのは、市民の皆さんを中心に、小中学生約10名の参加を含め、岡山商工会議所の方がお子様と、みずしま財団や岡山大学、川崎医科大学、清心女子高校の先生方など、各方面からの参加があったことです。さらに外国人(アメリカ人)も飛び入りで「外来生物」の議論に参加するなど多彩な顔ぶれで開催できたことが盛会につながりました。
また、今回の企画は、メイン講師である田中美穂氏が上梓した『亀のひみつ』の出版記念会を兼ねました。サイン会では大勢の方々が並んでくれました。倉敷「蟲文庫」店主である田中氏は、美観地区に古本屋を構え、まちづくり活動の拠点として様々な活動をされています。山陽新聞社さんも複数回記事としてとりあげてくれたのは、学者でない地域人(市民)が単行本を東京の出版社から刊行した点(倉敷を全国発信)が意義深く、それを大学が地域に入りCaféとして開催する点が「良いですね」とコメントしてくれました。
さらに、NPO法人「倉敷町屋トラスト」を会場にお借りして、みちのくカフェ(被災地福島の方が、お茶やお菓子を振る舞う活動を実施)も開催できました(コーヒー・紅茶、ずんだ餅、和菓子、子供向けジュースなどを振る舞ってもらいました)。こうして「対話」重視のCaféを盛り上げてくれたのが、みちのくカフェの皆さんでした。
▲ 左からWAVE出版の玉越直人さん、水辺のユニオンの岡野智博さん、倉敷市環境政策課の三宅康裕さん
Caféの内容は、わたくしの進行で、著者の田中さんが亀の習性・可愛らしさ、この本の監修を担当された愛知学泉大学の矢部隆先生(赤磐市・操山高校出身)が、亀の起源や種について哺乳類との比較、生物多様性とCOP10、生物保護条例(導入自治体の例)、倉敷市環境政策課の三宅康裕さんが高梁川・旭川・吉井川水系のわが国における生物多様性とランキング(トップ10に岡山3水系が入っている)、外来生物の地域社会や高梁川への影響、(社)水辺のユニオンの岡野智博さんが高梁川流域の自然環境の大切さと地域での活動状況、後援のWAVE出版の玉越直人さんが、出版に際しての志と地域活動の重要性について語っていただき、会場の皆さんと熱い「対話」を繰り広げました。