いよいよ、退職の日が迫ってきました。
9月21日は名古屋を台風15号が直撃して100万人に避難勧告が出されるという、はじめての経験でした。多くの鉄道路線をはじめ公共交通機関がストップしたために、まちは大混乱し帰宅困難者で名古屋駅は大混乱でした。
この台風の影響で、この日は大学が休講となり、予定されていた教授会も開催されず、先生方に退職のご挨拶をすることができなくなり、誠に自分自身としては残念な結果となりました。また、後期の授業もスタートするなど、お忙しいなかで、先生方や職員の皆さんのお気づかいに心から感謝した次第です。
所属する就職委員会の教職員の皆様には、退職記念として過分かつサプライズなお心づかい(高級なビジネス鞄)を頂戴いたしました。
▲ 就職委員会、中央が都築くるみ教授
この数年間、サブプライムショックやトヨタショックで就職戦線は混迷を極めています。また、今般の国内は東日本大震災、相次ぐ台風被害、海外ではギリシャの国債問題(デフォルト危機)に端を発するEUそのものの存続の危機、アメリカ国債の格付け低下による円高など、今年度ばかりか来年度の採用状況についても不透明さが続きます。こうした厳しい雇用環境のなかで、就職委員会は教職員が一致団結して、個別の学生にきめ細かく就職指導を行い、他の大学と比べると高い就職内定率を維持してきました。このチームワークの良さゆえに、就職委員長の職責も活き活きと担当することができました。道半ばで退職するという申し訳の無い気持ちでいたのですが、皆さん会議室にお集まりいただき、お一人おひとりからねぎらいの温かいお言葉を頂戴いたしました。
同じ就職委員をさせて頂いている都築くるみ先生(社会学・エスニシティ論)が新しい門出にと大吟醸を一本、わざわざ研究室まで差し入れに来てくれました。大人の心遣いに思わず涙腺が緩みそうになりました。4年生の就職希望者全員が正規雇用として社会に羽ばたくことを、そして3年生が好スタートを切れるように祈ります。
▲ 若手の有志の先生方による送別会
また、急きょ、若手の有志の先生方が名鉄鶴舞線原駅近くの”ひとひら”にて送別会を兼ねた夕食会を、さらに、ベテランの先生にも名古屋市中区伏見にある居酒屋の老舗”大甚”にて壮行会を開いて頂きました。本学の大御所である山崎丈夫先生は、学部長時代でさえ、毎年、単行本を出されるという、尊敬するに余りある地方自治の権威で、豊田市の行政経営懇話会の会長をはじめ多くの自治体で要職に就いておられる方です。度々、山崎丈夫先生から、まちづくりとコミュニティ政策について熱く教えを請い、「三村さん、大学教員は論文が出せなくなると終わりですよ。必ず、年に1回は学会報告か論文を1本は書きましょう」と大いに薫陶を頂戴しました。
また、世界のイチローを生んだ愛知県豊山町において総合計画審議会会長をつとめる明瀬政治(みょうせまさはる)先生(経済学・財政学)も東京の自宅から駆け付けてくれました。明瀬先生とは社団法人金融財政事情研究会時代の同僚でもあります。昔からの思い出話に花が咲きました。こうして集まって頂いた先生方と楽しくまちづくりに関する思い出話を語りあいました。
▲ 右2人目が明瀬政治教授、奥が山崎丈夫教授
さらに、最終講義のあと、キャンパスの休憩コーナーで、4年のゼミ生たちが記念写真を撮って別れを惜しんでくれました。4人のうち一人が大手警備保障会社、一人がトヨタ自動車グループにも縁のある豊田市にある高齢者福祉施設への就職が決まっています。あとの二人も懸命に就活中です。他の先生に引き継いで頂くことになり、心苦しさで一杯ですが、卒業論文の面倒は引き続きみさせて頂く予定です。
▲ ゼミ生(4年)
ときは流れ27日には、いよいよ研究室と名古屋の住まいの引越しです。この4年半の得難い経験は生涯忘れることができません。また楽しい思い出として、明日への活力を頂戴することができました。
愛知学泉大学の皆様に心から感謝申し上げます。
温かい心使いに感謝
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