1月16日、今年度で第3回目となる学都研究・学都チャレンジ企画報告会が岡山大学図書館の3階で開催されました。
岡山大学では「学都」を「『学都』とは、固有の歴史と文化を持った地域と高度な教育研究機関である大学が、豊かな人間関係を築き、協働して創りあげる地域をいう。すなわち、そこでは人権と福祉が保障され、文化的、経済的、環境的に豊かで魅力的な空間が形成され、そこに『学び』を求めて世界から人々が集う地域のことである。」と定義しています。その実現を目指して、全学から志願された先生により、それぞれの専門的な知見を活かした研究が進められています。
2014年度の学都研究は、(地域と医療)[1]地域との協働による医療・介護体制の構築:浜田淳(医歯薬学総合研究科・教授)山川路代(地域総合研究センター・助教)、(地域と教育)[2]地域スポーツ振興をめぐる 論理の多様性と統合のエスノグラフィー:高岡敦史(教育学研究科・講師)、[3]学校経営や授業と家庭・地域及び大学との関わりについての調査・研究〜実践事例を通して〜:橋ヶ谷佳正(教育学研究科・教授)、[4]教育を受ける権利と学校のガバナンス改革 ―地域とつくるいじめ授業―:中富公一(社会文化科学研究科・教授)、(まちづくり)[5]成果指標からみた学都岡山のポテンシャリティを探る:平野正樹(社会文化科学研究科・教授)千田俊樹(地域総合研究センター・教授)、[6]新旧住民の交流を契機とするコミュニティの活性化と維持〜総社市山手地区での試み:三村聡(地域総合研究センター・教授)鷹野郁子(同非常勤研究員)、[7]西川緑道公園におけるまちづくり活動の実態調査:前田芳男(地域総合研究センター・准教授)岩淵泰(地域総合研究センター・助教)、[8]”おかやま”まちづくり教育研究プロジェクト:氏原岳人(環境生命科学研究科・助教)、(環境と技術)[9]UBCと岡山県内林業事業者、行政との連携ネットワーク構築による学都創生モデルの研究:坂本圭児(環境生命科学研究科・教授)吉川賢(環境生命科学研究科・教授)、[10]瀬戸内の島々でのEV(Electric Vehicle)実用化に向けた研究:富田栄二(工学部長・教授)河原伸幸(工学部・准教授)の教員により実施されました。報告会では、冒頭に森田潔学長から開会挨拶があり、小職の司会・進行で報告がなされました。最後に、荒木勝地域総合研究センター長(社会貢献担当理事・副学長)から講評を頂きました。
午後からは、学都チャレンジ企画の報告会が開催されました。この、学都チャレンジ企画とは、まちなかキャンパス事業の取り組みの一つとして、教員のみならず、学生や職員みずからがまちづくりに積極的に参加できる機会を支援するプログラムです。まちづくり活動や大学と地域をつなぐ取り組みなどの企画を募集・審査し、その基準を満たした企画に対して、必要な経費を含め、活動支援を行います。その活動は、中心市街地での賑わい創出、商店街活性化、プロスポーツクラブとの連携、中山間地域活性化など多岐にわたり、活動を通じて学生たちは、地域とのかかわり方や企画立案、実施のプロセスなど多くの経験を得ています。また、中間報告会や成果報告会での活動発表、ワークショップにより、プレゼンテーション力を向上させ、さらに所属団体以外の活動を把握することで、団体同士のつながりを生み、地域総合研究センターでは、学都チャレンジ企画についての要望や期待をヒアリングし、さらなる発展を目指しています。加えて、こうした取り組みは職員も対象として実施されています。
2014年度学生企画の取り組みテーマと団体名は、[1]大学生とトークディスカッションin岡山大学オープンキャンパス:学生トーク実行委員会、[2]大学生の考える「よりよく生きる」プロジェクト-地域で語り合い、発信する「死生観」-:めめも会、[3]満月BAR:満月BAR実行委員会、[4]頭島に架かる希望の橋PARTⅡ~日生諸島の変化を追って~:文学部3回生、[5]七夕祭・うぇるかむデー:Li☆Luck、[6]学生と市民が語り合うティーチイン岡山:社会科教育学研究室、[7]おかえり里の子!大好き合宿:おかやまバトン、[8]MACHI FES:MACHI FES、[9]瀬戸内市裳掛地区再生プロジェクト:まちづくり研究会瀬戸内裳掛班、[10]学生によるスクールボランティア活性化支援事業:岡山大学教師教育開発センター・スクールボランティアビューロー学生スタッフ、[11]”ILOHA STUDY PROJECT ~岡山で学び、岡山に還す~”:国際医療勉強会ILOHA、[12]岡山大学をSNSで盛り上げよう!:学生取材班、[13]総社市山手地区における地域包括ケア:まちづくり研究会たんぽぽ、[14]奉還町ファジストリート計画:おかやま百年構想、の14団体による活動でした。
また、職員企画は、[1]高校現場の最前線を知り「グローバルリーダー」人財育成のために大学がなすべきことを考える!:総務・企画部 企画・広報課、[2]まちなか連想ビブリオバトル2014:附属図書館学術情報サービス課、[3]留学生多言語ラジオ放送局:国際センター事務室、[4]アーユルヴェーダウィークin岡山~自分を知って健康になろう!~:環境生命科学研究科、[5]身近な材料でカラフル・キラキラ科学を体験しよう:工学部創造工学センター技術支援部門の5グループでした。報告会はグループに分かれての討論方式で行われ、進行は岩淵泰先生と前田芳男先生が中心となって、地域総合研究センターの教職員により実施されました。
学生、教職員の皆様、ご苦労様でした。