第1回倉敷市宿泊税検討委員会


美観地区や児島地区へのインバウンドを含む観光誘客、岡山県製造品出荷額の約半分を占める水島コンビナートにまつわる水島地区や玉島地区ビジネス交流、更にMICEや国際学会の催事交流など、多様な方々をお迎えする中核都市です。
11月18日、中四国の自治体初の導入に向けた「倉敷市宿泊税」の検討が始まり、初回から真剣な議論がなされました。
会長は、財務省で税を担当する主税局や関東財務局長を務めた古谷雅彦氏が就任されました。わたくしは副会長を拝命いたしました。
さて、会に先立ち、倉敷市を古谷氏にご紹介すべく、11月17日、美観地区以外の水島地区、玉島地区、船尾地区、真備地区をご案内申し上げました(児島地区は財務省の公務で訪問経験ありとのこと)。
水島地区には、ENEOS、JFEスチール、三菱自動車はじめ巨大な企業が集積しています。
水島港や亀島山、連島エリアのレンコン畑、そして、いつもお世話になっている「みずしま財団」を訪問して、水島での環境学習の取組についてご紹介いただき、情報交換をいたしました。また、水島のビジネスホテルに滞在して、朝に夕にビジネスマンが活発に活動される様子を垣間見させて頂きました。
また、大河である高梁川をはさんで立地する水島地区と玉島地区のコンビナート間にかかる水玉大橋を渡り、玉島の公園で休憩してから、良寛和尚が20年間修行を積まれた、倉敷玉島の円通寺様におまいりいたしました。
お抹茶を頂きながら、休業になった、眼下の国民宿舎「良寛荘」の明日を考えました。
それから海に近い中心市街地から離れて位置する新倉敷駅周辺を見て頂きました。
委員会の当日11月18日は、朝からクルマを山側へ走らせ、岡山県を代表するブドウの産地として名高い、船尾地区を車窓から見学して頂き、さらに平成30年7月豪雨災害で甚大な被害を受けた、真備地区へご案内申し上げました。
倉敷市真備町では、マービーふれあいセンター、倉敷市真備支所、川辺地区に建てられた災害公営住宅、そして決壊した小田川沿いに建てられた復興防災公園へご案内申し上げました。
とりわけ吉備真備を祀る「まきび公園」では、深紅に染まるお庭で小休止をいたしました。阿倍仲麻呂と並び、遣唐使として唐で学び、その知識を政治文化に反映させた吉備真備です。倉敷市によれば、「国政の多方面にその才能を生かし、 温厚、実直、誠実、清廉、潔白、忍耐強く機略に富んで、人の信頼厚く、才能、人徳、天運を兼ね備えたスーパーマンのような人だった。」と紹介しています。彼が、いまの日中関係をどうみているだろうか、と温故知新で思いを巡らせてみました。岡山大学在職中は、国と国との互いの立場を理解しあい「共通の善」を持って、良好な関係を築き維持する力を磨き高め合うことが「外交」と「多文化共生」であると、中台からの留学生を含む学生達に教えて参りました。まきび公園には、平安京を開いた桓武天皇が、吉備真備を讃えた詔勅の碑が飾られています。アジアの恒久平和を願いました。