岡山大学資源植物科学研究所


大型の台風10号が接近するなか、8月27日は、倉敷市へ参り校務を何件かこなしました。アポとアポの間で学内の会議がありましたので、倉敷の中心市街地にある岡山大学資源植物科学研究所の会議室を借りてオンラインで会議に参加いたしました。
さて、岡山大学のHPから研究所について引用いたしますと「本研究所は大正3(1914)年に、大原美術館の創立などで知られる大原孫三郎翁によって設立されました。当初は大原農業研究所と呼ばれ農民の福祉向上のため広く農事の改善を目指す私立の研究所として存続してきましたが、第二次世界大戦後の農地改革により財政基盤を失い、昭和27(1952)年に新制となった岡山大学に移管されました。(中略)平成21年、文部科学大臣による新しい認定制度により、本研究所は“植物遺伝資源・ストレス科学研究拠点”として認定され、平成22年から「資源植物科学研究所」と改組し、植物ストレス科学共同研究コア、次世代作物共同研究コアと大 麦・野生植物資源研究センターのもと5つの研究ユニット(大気環境ストレス、土壌環境ストレス、環境生物ストレス、遺伝資源、ゲノム育種)を 置き、国内外の研究者と連携し、劣悪環境でも生育可能な作物の創出に向けた基礎研究を推進していくこととなりました。」と紹介されています。
さて、大原孫三郎翁は、設立の思想として、「深淵なる学理の研究」と「その実際的応用による農事の改善」を謳っています。また、正面玄関には、この思いを現在に伝えるかのように、樹齢350年と言われる「大蘇鉄」が来訪者を迎えます。もともとは、大原家の庭にあったものを移植したと記されています。佇んでおりますと、言い知れぬ不思議なパワーを注入してもらえる気分にさせてくれます。
また、この研究所は「大麦・野生植物資源研究」分野では、世界的に有名な研究成果を世に送り出しており、東アジアの在来種を中心に世界中から収集された岡山大学のオオムギ遺伝資源は、在来種および育成品種・系統、実験系統、野生系統など約1万点からなっています。
玄関には、設立者大原孫三郎翁(前列中央左)や皇太子殿下(昭和天皇)御成りの写真が飾られています。
農園の緑が映えていますが台風の影響で風が強くなってきました。
こうしてオンラインの会議で使わせてもらいましたが、この研究所には、心洗われる別世界の空間があり、ほっと一息つかせてもらいました。