7月8日(日)、愛知県豊田市の愛知学泉大学を会場に開催されたコミュニティ政策学会第11回大会に参り、二日目の「豊田市における市民と行政の協力・連携の手法」にパネリストとして参加しました。
小職に与えられたテーマは、「地域資源としての大学の役割」~地域社会における大学の在り方です。地方分権の推進が課題とされ、一方で平成の大合併を経て都市内分権システム導入の成果が試されています。とりわけ地域コミュニティの維持が新しい公共や協働の成否と裏表の関係として問われるなかで、私達大学人も従来型の研究や調査主体の地域コミュニティへの関わりだけでは課題発見にはなっても解決にはならないという焦りを覚えるケースが多いのではないかと感じます。
自身の経験として豊田市逢妻地域の予算提案事業制度を活用した「逢妻地域安心、安全、ゆとりの通学路事業」に四年間にわたり身を置かせていただき、教員と学生が地域社会で何を為すべきか拙いながら経験し得たことを紹介させていただきました。会場からも意見や質問が多数だされました。
混迷する日本社会が何処を目指すべきか、子供や孫の世代に自信を持って語れる羅針盤になれるよう課題解決にむけ、ささやかながら前進を続けたいと改めて意を固くしました。
▲ 逢妻地域会議 浅井副会長
【番外編(7月7日)】
学会大会初日の夜、逢妻地域会議の皆さんにお誘いいただき、旧交を温めるべく豊田市駅前で情報交換会を開いてくださいました。
会長さんが交代され3人目となったこと(事業継続性の大切さ)、朝の交通危険箇所での立哨活動は、その参加者の輪が広がりきちんと継続されていること(活動参加者の拡大)、次年度は交通安全の取り組みに加えて防犯活動にも着手する予定(新たな地域の課題解決に向けた展開)であるなど、都市内分権システムが地域に定着しつつある報告ばかりで、大変うれしく感じました。
また、この活動に積極かつ献身的に参加してくれた、教え子の長坂さんが、仕事を終えて制服のままで駆けつけてくれました。彼女は、逢妻地域住民として豊田市で働いているので、可能なら「逢妻地域会議委員」に加えていただければ、まさに大学の人材育成による地域社会への貢献が結実することとなります。そのお願いを委員の皆さまにいたしました。
▲ 長坂さんと記念撮影