岡山大学に春を告げる新1年生が入学してきました。
まずは入学おめでとう。
2012年の桜は寒さのため、例年より開花が少し遅れていますが、岡山大学キャンパスのあちらこちらに桜の花が開きはじめました。
入学式やガイダンスの合間を縫って部活動を中心に数多くのクラブ、同好会、サークルへの入部会を勧誘する先輩たちの列ができ、キャンパスは大盛況です。
また、朝からブルーシートを敷き詰め徹夜組を含むお花見の場所取り合戦が、芝生のあちらこちらに見られます。多分、交代で夕暮れ時を待ち、全員が集合して宴会が開かれのでしょう。ただし、キャンパス内は禁酒・禁煙で、そうしたルールはキチンと守られ、ゴミも朝には綺麗に片づけられています。
私たち地域総合研究センターも3月までの旧事務棟から、学生達のいる一般教育A棟1Fに引っ越しました。また、新たに千田俊樹教授が仲間に加わり総勢4名体制となりました。来月から地域活動の拠点として岡山市の中心部に設置する “岡山大学まちなかキャンパス” の最終準備にかかっているこころですが、そこで活躍してもらう学生達の募集を今週から開始すべく、学生達のサークルに後れを取らぬようチラシ作りの真っ最中です。
桜は人の歴史の節目にいつも寄り添って咲いている、そんな想いが日本人にはあるのではないでしょうか。人が新たなスタートを切る時に、やさしく励ましてくれる、そんな花です。そして盛りを過ぎると、風のなかをさらさらと舞いながら未練なく散ってゆきます。
わたし自身、子供の頃に家族で近所の池の土手に花見に出かけた思い出。母のおにぎりの味は忘れられません。高校では校舎があった旧西条藩のお濠を取り囲み咲く桜、そして大学の入学式は九段と千鳥が淵の桜が迎えてくれました。また、社会人1年生のときにはお茶の水の神田川の桜、さらに転職や大学院の入学など節目節目に気がつくとそこで見守ってくれている、そんな一方的ですが自己満足に浸れるひとときをくれた想いがあります。
また、近年、心に鮮やかに残る桜は、東日本大震災発災1カ月目、現地調査に行った帰りに福島のサービスエリアでみた満開の桜です。何よりも被災された関係者のみなさんに勇気を与えてくれる、そんな生命の躍動すら感じさせる桜でした。
どうぞ、新入生の皆さんも、今日の桜を心のどこかにしまって、新しい人生のスタートを切ってほしいと願います。そして、4年間あるいは6年間の学生生活を精一杯に過ごして欲しいと思います。次に心に刻まれる桜は、いかなる節目になるか、それは一人一人違うでしょうが、誰の傍でも、いつも桜が見守っていてくれることと思います。